過去問を難しく考えすぎない

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「過去問を難しく考えない」というテーマでお話をしたいと思います。

この時期になると、柴山式の1級受講生の方から過去問についてのメール質問が多く寄せられます。

138回の受験をされる方はあと2週間を切っていますので、この時期は8割か9割は過去問で、残りは例題の苦手な部分に絞っていたり、大手専門学校の予想問題をやって落ち穂拾いする感じでやっていると思います。

特に商業簿記の総合問題は毎日コツコツやらないと力が付かないので、しっかり取り組んでおく必要があります。

工業簿記と原価計算は割と早く合格レベルに到達する人が多いのですが、商業簿記は最も時間がかかります。

この時期は商業簿記の問題を1日1問解いてもいいぐらいです。
総合問題をどんどんやって欲しいのですが、総合問題は問題文と資料の数が多いので苦手意識を持たれる方が多いのですが、全体として難しく考えないで、パーツに分けることが大切です。

すべてが難しいわけではないのです。
過去問の難しさを過大評価しないでください。
問題を分解してみると例題の寄せ集めのようなものなのです。

少し資料の順番を変えたり、もったいぶったような表現をしているから難しく見えるだけであって、実際はそれほど高度な内容ではありません。

本当に高度なことは世の中に5パーセントもありません。

高度なのではなくて、高度に見えているだけです。
要するに複雑だということです。

複雑と高度を混同しないでください。
過去問が難しいのは高度だからではなくて、複雑なだけです。
情報量が多く、短時間で多くの情報を処理しなければいけないから、惑わされて難しく見えるだけであって、本当は難しくありません。

所詮は例題の寄せ集めです。
満点を取れというわけではありません。
7割取れればいいので、3割は落としていいのです。

できない部分はしようがないと割り切って、できる部分だけに特化すれば、大抵7割は取れます。
難しい問題を無理してやろうとしないことです。

ですので、過去問をぶつ切りにすれば、必ず例題レベルの問題があります。
無ければその問題がおかしいと思ってください。そんな問題を出す奴が悪いんだというくらい、強気でいきましょう。

1級の本来の目的は、上場企業の決算を読んだり、上場企業の決算をある程度扱える能力であって、それを超えた問題は会計士になってしまいます。

1級のレベルにも程度があるので、出題する側も背伸びすることはないのです。
ここ2・3年のレベルをバランス良く維持しておけば、奇をてらって難しい問題を出す必要はないと思っていますし、出ないと信じています。

ですので、過去2・3年分、あるいは10回分の過去問のレベルをしっかりと意識して、そのレベルの問題が出ると信じてやればいいのです。
何でもかんでも解こうとする必要はないですし、過去問を必要以上に難しく見る必要もありません。

基本的な問題をごちゃ混ぜにしてあるだけです。

1つずつ区切ってやっていけばできます。
そのために普段の練習をしているのです。
あなたの努力は必ず役に立ちます。

逆に、そういった正しい努力が報われないのならば、そんな試験はおかしいのです。
あなたの正しい努力は報われると信じていきましょう。

先程も申し上げましたが、「難しい」には2つあります。
理論が高度なのか、理論は高度ではないけれども、基本の論点がごちゃ混ぜになっていて複雑なのかのどちらかです。

日商検定1級の場合は後者です。
難しく見えますが、量が多いだけです。
基本的な概念をしっかりとマスターして、解ける問題を解いて、それで7割取れない試験なんておかしいです。

1級の問題はバランスよく出題されていると信じて頑張りましょう。
まずは自分の力を信じてください。
10パーセント程度の標準的な合格率ならば、75点ぐらいが取れるような力をつけておけばいいのです。

難しく考えず、難しい問題を必要以上にやろうとしないで、できるところからやりましょう。
リラックスして取り組んでください。
問題や資料を分解して、できるところに集中して、1つずつクリアしていけば必ず7割以上取れるチャンスはやって来るはずです。

がんばりましょう。
私はいつもあなたの1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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