日商簿記は国家資格ではないものの、昔から人気のある資格です。
簿記1級の資格取得は決して簡単なものではありませんが、持っていて損はないと言われるほど世間からの評価も高い資格となっています。
今回は、日商簿記の1級について合格までの道のりをご紹介していきます。
日商簿記は日本商工会議所、又は各地域の商工会議所が主催する資格となっています。
日商簿記検定は、商工会議所が主催する公的資格となっています。
1954年に設立され、60年以上続く人気の資格でもあります。
国家資格ではありませんが、公的資格として認められている資格であり、
多くの企業や大学などの教育現場への評価も高いことで知られています。
日商簿記1級は、日商簿記検定の中でも一番難易度が高く、合格率も毎回平均で10%程と狭き門となっています。
しかし、取得すると就職・転職や大学受験などに有利に働きます。
特に、企業側の評価も高く、簿記1級を持っていると高評価や資格手当など優遇されることもあります。
ここからは、日商簿記1級の勉強方法や勉強時間などについてご紹介していきます。
日商簿記1級を取得するには、ある程度の勉強量と勉強時間を費やさないと合格はできません。
どれくらいの時間を要するかは個人差がありますが、
学習時間の目安としては600時間以上は勉強することをおすすめします。
また、初見で簿記1級を目指すのではなく、3級、2級といった段階を踏んで資格を取得していく方が効率が良いとされています。
3級や2級は1級を受験するための基本的な知識を学ぶことができるので、
決して無駄ではないのです。
特に2級の工業簿記は1級へのステップアップであり、基本的なことがわからないと合格への道は遠のいてしまいます。
このように、簿記検定の段階を踏むことで、日商簿記1級の勉強時間も短縮して知識を蓄えていくことができます。
それでは、日商簿記1級の勉強は独学で可能なのでしょうか?結論から申し上げると、独学では難しいと言えます。
理由として、試験の範囲が広いことやテキストの選定ミス、分からなかったり、不明点に質問できる人がいないなどのデメリットが考えられるのです。
日商簿記1級は独学でも勉強できますが、あまりおすすめすることはできません。
いくつかの理由があげられますが、次は、独学がNGである理由について詳しく紹介していきます。
日商簿記1級は範囲がとても広いです。出題範囲も科目が「商業簿記・会計学」「工業簿記・原価計算」と大まかに4つ分類され、一つ一つの科目の範囲も広いのが特徴です。
そのため、広すぎてどこから手を付けてよいのかなどわからなくなってしまい、独学で挫折してしまう人も多いようです。
独学ですと、自分のペースでできるというのは魅力の一つではありますが、
不明点を質問する人がいないため、つまづいてしまったら終わりです。
わからないまま進んでしまうと、他の問題にも影響が出てしまいます。
日商簿記2級・3級は基準となる合格ラインがあり、その得点さえとってしまえば合格できるシステムです。
一方、簿記1級の場合は、全体の70%以上の正答率が必要となりますが、
各科目40%の正答率がないと不合格となってしまいます。
このことから、日商簿記1級の資格を取るためには、バランスの良い勉強方法を取る必要があり、偏った勉強方法ではなかなか資格取得できないものと考えた方がよさそうです。
日商簿記1級は難関資格といわれている理由として、税理士や公認会計士の腕試しで受験をしている人も多く、通過点でしかないと思って受験をする人も多いようです。
そのため、必然的に合格率が狭まり、難易度も高くなってしまう点があります。
日商簿記1級を取得するために独学が難しいという理由についてご紹介してきました。
では、最短ルートで合格するためにはどうしたらよいのでしょうか?
次は、日商簿記1級を最短ルートで取得するためにできることについてご紹介します。
日商簿記1級を早く合格するためには専門学校へ通って合格を目指すルートがおすすめです。
専門学校へ通うと金額的や時間の点では、多少付加がかかりますが、
取り組んだ分、苦手なところが質問できる環境や事前の模擬試験など試験対策を整えることができます。
日商簿記1級を最短ルートで合格させる方法として、通信講座を受けながら勉強する方法もあります。
最近ではオンライン講座が人気となっており、専門学校へ通うよりコストパフォーマンスもよく、自分のペースで学べるところも魅力の一つとなっています。
また、質問できる環境も整っているところが多いので、挫折することもありません。
いかがでしたでしょうか?
今回は、日商簿記1級検定の合格までの道のりについてご紹介してきました。
日商簿記1級は難易度が高いので、しっかりとしたスケジュールと勉強時間など勉強にかける環境を整えて試験に臨むのが良いでしょう。
独学で勉強することもできますが、かなりの時間と理解力がないと挫折してしまいます。
一人での勉強は不安だなという方は、専門学校へ通う、通信講座を受けるといった方法を取ることをおすすめします。
自分に合った方法で勉強して、資格取得に挑みましょう。
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