未着品(3級・2級商業簿記)

今回は「未着品」という勘定科目について解説します。
この科目は、遠隔地からの仕入れにおいて、まだ商品が届いていないものの、貨物代表証券(例えば、船荷証券)を受け取った場合に使用されます。
つまり、実際の商品が到着する前に、商品引き換え証書である船荷証券を受け取った際に関連する科目です。
このような取引は、簿記の問題でよく見かける内容です。

「未着品」に関連する用語としては、「貨物代表証券」「荷為替手形」「未着品売上」「船荷証券」などがあります。

海外から商品を輸入する場合、船荷証券(または貨物代表証券)が現物商品に先立って発行され、これを受け取ることができます。
船荷証券は、商品を受け取る権利を証明する書類で、実際の商品が届く前に手に入れることが可能です。
この証券は転売可能であり、資産として計上されます。

商品がまだ届いていない状態でも、船荷証券を受け取ることによって、あたかも商品を購入したかのように取り扱います。
この場合、使用する勘定科目が「未着品」です。商品が売れた場合には、「未着品売上」勘定を使用します。

以下は、実際の取引例です:

海外の仕入先から当社に商品が発送され、船荷証券500,000円分が届いたとします。
その際、額面400,000円の荷為替手形に対して支払いを依頼され、これを引き受けました。この取引の仕訳は次のようになります。

借方:未着品500,000円(船荷証券)
貸方:支払手形400,000円(荷為替手形の引き受け)
貸方:買掛金100,000円

参考にしていただけると幸いです。

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