未収収益(3級・2級商業簿記)

「未収収益」について解説します。
これは、経過勘定に分類される項目の一つです。
経過勘定には、他にも「前払費用」「未払費用」「前受収益」などがあり、これらはすべて会計処理において重要な役割を担っています。

「未収収益」は、簿記3級以上の試験で頻繁に出題される重要な項目であり、試験の重要度は★3つに位置付けられています。
そのため、しっかりと理解しておくことが非常に大切です。

未収収益とは、一定の契約に基づき継続的に役務の提供を行っている場合、決算日にはまだ入金されていないものの、既に役務の提供が完了している収益を計上するための経過勘定です。
つまり、当期に属する収益が提供されたが、支払いがまだ行われていない状況を表します。

関連語句としては、預金や貸付金の未収利息、受取利息、未収の受取手数料などがよく挙げられます。
また、すでにお金を受け取っているが、役務がまだ提供されていない場合は「前受収益」として計上されることもあります。

例えば、受取家賃や受取利息など、時間契約を基に収益が上がる場合には、決算日までに役務やサービスは提供されているものの、支払期日がまだ来ていないため、未収収益としてその金額を計上します。

未収入金との違いは、「時間契約に基づくサービスか、確定した債権か」という点です。
未収収益は、サービス提供が完了しているが、支払いタイミングがまだ来ていない収益を指し、未収入金は商品やサービスの提供が完了していない場合の債権を指します。
この区別を誤ると、上場企業の監査において問題が生じる可能性があります。

以下、取引例です。
決算時に当期分の未収利息600円を計上する場合、仕訳は次のようになります。

借方:未収利息(資産)600円
貸方:受取利息(収益)600円

このように、未収収益を正確に把握し、適切に計上することが重要です。

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