3月17日の日経1面です。
全国の都道府県が2007年度に支払う退職金の総額が、1兆4千700億円にものぼることが、わかりました。
和歌山や高知などでは、地方税収の2割以上に相当するそうです。
地方自治体の会計のスタンスは、単年度主義であることから、企業のように、将来にまたがる複数年というスパンでの会計戦略をとるのが難しい、という趣旨のことが、紙面から読み取れます。
したがって、制度的な退職給付の引当措置がないため、退職手当債の発行という、借り入れに相当する手段で退職金の財源を確保するところが多くなります。
団塊の世代が退職する時期にさしかかる「2007年問題」、地方財政を大きく圧迫しそうですが、それまでに、問題の根本を解決することはできなかったのか、問われているところは、企業にとっても他人事ではありません。
これでまた、「国の借金」に、あらたな借金が1兆円単位で積み増しされそうな気配ですね。
地方自治の安定は、庶民にとっては、非常に重要な問題です。
そして、地方自治の根本を支える財政問題、もっと財務管理のプロが入って、日ごろから資金管理に目を光らせることも、必要なのではないでしょうか。
「収入」と「収支」の管理は、やはり「餅は餅屋」という発想で、どんどん外部の知恵を導入していくといいと思います。
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