日経12月20日(水)の第17面です。
小さな記事でしたが、なかなか面白い視点だと思ったので、とりあげてみました。
日経平均(225社による株価の平均値に、一定の修正を加えたもの)の採用銘柄となっている企業のうち、金融・証券・保険を除く204社について、連結会社の債務超過額を調べたそうです。
その結果、総額が約1兆円あった、ということがわかりました。
債務超過の子会社等を有価証券報告書で記載していた上場企業が31社あったそうです。
そして、債務超過会社として記載されていた子会社等は、延べで43社(一部重複含む)とのことですから、単純に計算すると、204社÷43社(債務超過会社)≒上場企業4.7社に1社の割合で、だいたい債務超過の会社が有価証券報告書上、明示されている、という計算になります。
「5社の決算書を見れば、どこかで1社は、債務超過の会社を抱えていることがわかる」
この統計数値が何を意味しているかは、人によってさまざまに解釈できるでしょう。
ただ、表に出ているのが、全体の一部かもしれない、という見方をするならば、1兆円どころではすまない債務超過が隠れているかもしれません。
あるいは、債務超過一歩手前の赤字会社も入れたら…
こういった、連結決算の「ダークサイド」にも、想像をめぐらせながら財務分析してみるのも、時として興味深いといえますね。
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