第1段階が講義と復習。
第2段階が例題またはミニ例題。
第3段階は総合問題です。
総合問題のうち、8割程度は過去問で、残りの2割は、柴山式であれば総合問題だとか、大手専門学校の最新の模擬試験なども良いです。
講義は全体像を掴んで、インプットをある程度仕込む段階ですが、完璧にする必要はありません。
復習も入れて80時間から100時間やれば、十分インプットのアウトラインがわかります。
あとは、勉強のほぼ半分以上は例題なので、しっかりとやります。
例題というのは個別問題なのでパーツなのです。
その後に控えている総合問題という「車」や「製品」のような「完成形」は1つ1つの部品から出来上がっています。
車もタイヤやエンジンやハンドルなど、個々の部品の組合せから出来ています。
過去問や総合問題を車のような製品にたとえると、製品を構成している1つ1つの部品が例題なのです。
エンジンやブレーキなど1つ1つの部品の性能が低いと、その車はきちんと走りません。
したがって、総合問題ができるようになるためには、パーツとしての例題のレベルが大事なのです。
だから、勉強の中心は例題なのです。
例題というパーツがしっかりしていれば、その組合せ次第なので、あとはある程度の実践練習ができるようになります。
もちろん、総合問題も大切なのですが、あくまで勉強の要は例題です。
例題が出来てこそ総合問題が解けると思ってください。
なので、早く例題の勉強に移ることが大事なのです。
第1段階の講義や復習は半分もわかればいいです。
だいたい何をやっているのかがわかればいいです。
あとは、例題をやりながら、わからないところだけを部分的にテキストや講義に戻ればいいのです。
例題がそのまま本試験の形式に近いこともあるので、実践的なのです。
なぜかというと、私は1992年から簿記の講師を始めているので、その前後からの過去問はすべて見ています。
先ほど確認しましたが、71回の試験から見ています。
1997年の第87回か88回あたりから試験が年3回になりましたが、1級については年2回のまま変わっていませんので、それを踏まえて数えると、私は過去51回分の1級の過去問を見ています。
それだけ多くの過去問を見ていると、伝統的な論点はほぼ網羅しています。
伝統的な論点はほぼ網羅して、最新の論点は最新の総合問題や大手専門学校の模擬試験などを使えばいいのです。
51回分の過去問を分析して、重要なエッセンスを抜き出して例題を作っています。
あの例題は部分的には難しいのですが、過去の本試験問題から使えるものをピックアップして、すこし手を加えて作っています。
商業簿記・会計学は例題が100問で、計算例や設例を入れると約160問です。
工業簿記・原価計算は例題が70問です。
例題をさらに噛み砕いたミニ例題というものもありますが、これでも例題とほぼ同じような効果がありますので、ミニ例題を中心に学習しても良いです。
ミニ例題は電子媒体でお届けしていますので、例題が難しいと思ったらミニ例題を中心にやってみるのも良いです。
ミニ例題は通し番号になっていて、商業簿記・会計学は165個、工業簿記・原価計算は140個なので、全部で300ぐらいです。
1個あたり5・6分が目標なので、1個6分とすると、だいたい30時間ですべての例題かミニ例題を一巡できます。
これを最低4回転ぐらい、100時間から150時間をしっかりやることが大事です。
そして、例題・ミニ例題でわからないものがあったら講義やテキストに戻ればいいのです。
もちろん、総合問題は最初から上手くは解けないかもしれませんが、例題という部品がしっかりできれば解説も読めますし、何とかなります。
最初に解けないのは、部品の組み立て方がわからないだけであって、部品そのものはしっかりしていますから、2回転3回転とやっていくうちに解説も理解できるようになります。
勉強のおへそは第2段階なのです。
例題またはミニ例題を総合問題の部品として考え、しっかりと磨きましょう。
部品がしっかりしていれば、あとはそれを組み立てるだけです。
組み立て方は別のテクニックなので、最初戸惑うかもしれませんが、自信をもってやれば大丈夫です。
私はいつもあなたの1級合格を心より応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
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