個別原価計算の勘定連絡をマスターしてみよう! についてお話しをします。
工業簿記には大きく分けて個別原価計算と総合原価計算という計算形態があります。
それぞれ特徴がありますが、まずは、工業簿記の入門段階で基本的な仕訳や勘定記入を理解して、材料を仕入れてから、材料を工場の中に投入して、生産活動を行い、そして製品を完成させて、製品倉庫に納入して、製品倉庫からお客様に向けて発送します。
こういった一連の材料の購入から製品の完成そして、お客様への製品の発送、この製品の発送は売上原価となりますが。
この材料の仕入れから売上原価までのこの一連の流れを簡単な計算例で仕訳とT字勘定の記入を繰り返し練習してマスターします。
そして一通り、大きな流れを理解したうえで、細かい論点に入っていったほうが工業簿記はマスターしやすいのです。
工業簿記が苦手になる一つの壁が「製造間接費」という言葉です。
この製造間接費というのは商業簿記では出てこなかった考え方なのですが、費用をまた資産に振り替えるという少しややこしい手続きがあります。
これもやはり材料の仕入れ、工場での生産活動、そして完成、売上。
この4つの段階を大きな流れとして理解しておかないと、製造間接費の勉強がわけがわからなくなってしまうのです。
なので、ここでおすすめするのはまずは細かいことは気にしないことです。
仕入れ、生産活動、完成、売上、この4つの段階の大きな流れを理解することです。
まずは材料を仕入れます。
借方 材料、貸方 買掛金。
そこから製造過程で仕掛品という未完成品を製造します。
そして完成すると製品というものになります。
製品を出庫すると、売上原価という勘定科目の費用になります。
商業簿記なら仕入勘定なのですが、工業簿記は売上原価という勘定科目で、商業簿記の仕入勘定に相当するものが出てきます。
というように、売上原価になるまでの大きな流れを繰り返し、簡単な事例で勉強します。
その勉強法としておすすめなのが個別原価計算です。
個別原価計算は大体テキストの最初のほうに載っています。
まず、1個1個の大きな製品があって、No1番とNo2番くらいの2つの製品を作ったとします。
片方は未完成で、片方は完成して引き渡しという感じで、2つの大きな製品を同時に作ったとします。
1個は未完成の段階で終わっているので仕掛品勘定といいます。
そして、もう1個は完成して最後、売上までいったとします。
すると、売れたものと未完成で売れないもの、この2つのケースを勉強することになりますので、工業簿記の仕入れ、生産活動、完成、売上という大きな流れを把握するうえで、個別原価計算はおすすめなのです。
柴山式の工業簿記のテキストも最初のほうにNo10番から100番とか、No20番とかいろいろですが、No1番とNo2番の2つの製品を手掛けて、製造を開始して、1個は完成して製品の倉庫にいきました。
もう1個は未完成のまま工場に残っています。
この2つの簡単なパターンで仕訳と勘定記入を勉強します。
この大きな流れを勉強したあとに細かい論点に入っていくと、工業簿記に対する苦手意識がかなり和らぎます。
ぜひ、個別原価計算というもっともシンプルな分かりやすい簡単な計算例を使って、仕訳と特に勘定記入をしっかり、5回10回と徹底的に練習をしてみてください。
商業簿記よりも早く合格レベルにいけます。
場合によっては満点も狙えます。
工業簿記100点満点のうち、40点。
40点満点を取れたら楽です。
あと30点取ればいいのですから。
ということで、工業簿記は満点が狙えます。
工業簿記で満点を狙うためには、まずは工業簿記の全体像を把握することです。
これは個別原価計算という簡単な計算例で勉強するのがおすすめです。
ぜひ、やってみてください。
私はいつもあなたの日商簿記2級合格を心から応援しております。
ここまでご覧いただきまして、誠にありがとうございました。
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