これには本人もショックを受けていました。
専門学校の配点基準は厳しくなっているとはいえ、さすがに15点は覆らないだろうと思っていたら、実際には71点で合格していたのでした。
自己採点と実際の点数で16点の開きがあったという、とても珍しいケースです。
しかし、思い出してみると、3年前ぐらいにも、自己採点で61点だった方が、蓋を開けてみたら76点で受かっていたということがありました。
このように、本試験の配点というのは専門学校の配点基準とは違ってきます。
専門学校は平均的に配点をする傾向があります。
どんなに難しい論点でも1点入れたりすることがあります。
しかし、実際の商工会議所の配点状況を想像すると、1級の受験生のレベルを超えていると思われるものは、採点しているとわかってくるのです。
「これに1点や2点をあげるのは可哀想だ」ということになってくるのです。
あくまで想像ですが、ある程度採点の状況や得点分布を踏まえて、「ここは絶対正解してほしい」という基本的な部分に多めの配点をして、誰も解けないような難しい部分は場合によっては配点をゼロとか1点など、少なくしていると思います。
誰でも出来る問題をしっかり得点することで、自己採点よりも点数のアップがあるのです。
自己採点よりも実際の点数が10点くらい増えることは、よくあることなのです。
135回の合格体験記は最低5本は出ると思いますが、そのうちの1人で、商工会議所に確認をしたら80点で合格した方がいて、自己採点では70点台前半でした。
やはり、自己採点よりも実際の点数のほうが10点近く多かったのです。
当初、合格体験記では自己採点の点数を掲載するつもりでしたが、アップロードの直前にご本人からメールで報告がありました。
このように、自己採点よりも実際の点数が10点ぐらい上がることがよくあるので、諦めないことです。
簿記の試験に限らないことですが、誰も正解できないような問題に配点しようがないのです。
1万人の受験者がいて1万人誰も答えられないような問題に配点をする意味はないのです。
たとえば、上位10パーセントの人が出来る部分に配点をすればいいので、「中の上レベル」で取ってほしいという問題に配点がいくはずなのです。
そう考えると、出来ない問題はやらなくていいということがわかるのです。
場合によっては、試験問題を作成した本人でさえ時間内に解けないような問題を作っているケースもあるのです。
そもそも、1級、税理士、会計士というのは「落とす試験」なので、問題を作った本人でさえ時間内で出来ないかもしれない分量を詰め込むこともあるので、出来ないところは潔く飛ばして、絶対に配点が多くなりそうな基本的な問題を外さないことが重要です。
これは今後も言い続けていきますが、専門学校の配点予想と商工会議所の配点基準は趣旨が違います。
なので、専門学校の配点基準で自己採点が低くても、気にしないことです。
たしかに、専門学校の立場としては、そのような配点基準にするのは仕方のないことですが、しかし、実際の点数はかなり違うこともあるのです。
先日の135回で出題された理論の問題はかなりの人が出来ていないと思われます。
だから、あの部分には配点がそれほどいかないだろうという想像もできます。
きちんと勉強した人が一斉に試験を受けて、10パーセントの人間が受かるのが基本ですし、私はそれが良識だと思います。
商工会議所の採点スタッフや配点基準を決める方々にも、そういうバランス感覚がありますから、きちんと努力をして基礎力のある方を合格させたいのです。
大事なことは、基本に忠実に勉強をして、みんなが出来る問題をしっかりと取れれば合格ラインに届くということを、今回の良い意味での「ギャップ」から学んだことです。
基本論点を確実に得点して、イージーミスをしないという形で70点以上を取って合格するというコンセプトを守ってください。
基本が大事なのです。
特殊な論点は余裕があればやれば良いので、最優先でやるべきなのは、配点が多くなりそうな、合格者ならば誰でも解けそうな基本的な問題です。
私はあなたの1級合格をいつも応援しています。
頑張ってください。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
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