直前期にやることは、同じ問題が本番で出たらできないなと思う、最も苦手なところを中心にやっていきます。
苦手なものを本番前まで1つずつ潰していきます。
これは私が公認会計士試験のときにもやりましたが、自分の苦手なものから潰します。
ただし、ポイントは特殊な論点は後回しで良いので、基本論点です。
過去の本試験問題も10回分以上見ていると思うので、棚卸資産など、過去問に毎回出てくる論点もありますし、過去10回のうち1回出たとか、重要な論点は形を変えて出題されることが多いので、常連のテーマでできないものに絞ってください。
有価証券、固定資産、為替予約などはよく出題されますが、よく出るテーマで自分ができない論点に絞ってください。
これができるようになったら、よく出ないテーマだけどできないものを潰すというように、2段階で潰していきます。
毎回のように出題される論点で取りこぼしがないかどうかを確認します。
直前期の優先順位は、第1に、よく出るテーマでできないものを徹底的に潰してください。
そうすると、リスクが徐々に減ってきて60点以上取りやすくなります。
まずは60点以上しっかり頑張って取れるようにめざします。
そこまでできれば70点以上まではあともう一押しです。
まずは6割以上と6割以下で少し差があるのです。
よく過去問で出題されている基本的なテーマでできないところをある程度潰すと6割取れるようになります。
それにプラスアルファというのは、広く浅く、滅多に出ないけれども基本的なところというのがありますが、そこを押さえて合格するというパターンが多いです。
そういうことを考えると、やはり基本が大事です。
あとは、専門学校などの最近の模擬試験を受けた方は、その試験には最近の傾向が出ていますので、新しい論点も少し押さえておいてください。
大手専門学校のリサーチ力というのは侮れないので、TAC、LEC、クレアールなどの大手の専門学校から模擬試験を取り寄せて1度見ておくということも大事です。
毎回のように出る基本的な論点、銀行勘定調整表に近いような当座預金の調整とか、そういった基本的な論点ができないのに最近のトレンドを追っても、それは本末転倒ですので、まずは典型的な論点をしっかり押さえた上で、時間があったら最近のトレンドも押さえておくという2段構えがいいと思います。
毎回の過去問に出る、あるいは何回かに1回は出るという問題は絶対に落とさないでください。
今やるべきことは、よく過去問にでてきた問題でできないものを潰してください。
これが終わったら、柴山式であれば例題のような、手持ちの例題で広く浅く、基本だけれど最近出題されていないような例題を確実にできるようにしてください。
このように落ち穂拾いをします。
そのうえでさらに時間がある場合は最近の傾向を追います。
たとえば、退職給付の債務の連結や、最近は連結包括利益計算書がよくでるので過去問でフォローするなどは最後にできればやってください。
まずは3段階です。
これをやって6割前後は得点できるようにします。
次に、最近あまり出題されていないけれども基本的だと思われるものを潰します。
私が講義で言っていたり、テキストに太線があるところで最近出題されていないけれども基本的だと思われるもので、できないものをしっかりと潰します。
最後に、最新の傾向の論点を若干フォローします。
市販の予想問題でも構わないですし、模擬試験でも構いませんが、それをやらなくても合格することは十分考えられます。
まずは足元です。
新しい論点ばかりやれば良いというものではありませんが、やったほうがプラスアルファになるので受かりやすくはなります。
このへんはメリハリで、あなたの状況に応じて対策をしてください。
しつこいようですが、基本レベルに不安のある方は、よく出る論点でできない論点をきちんと潰してから次のステップに移ってください。
これは今から勉強を始める方も同じです。
結局、自分ができない論点を1つずつ丁寧に潰して、最後の本試験でリスクを減らして確実に7割以上取りましょうという勉強法が最も手堅いです。
ぜひ頑張ってください。
私はあなたの日商簿記検定1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。
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