はじめは誰もが簿記の初心者です

がんばろう日商簿記1級合格、「はじめは誰もが簿記の初心者です」というテーマでお話をしたいと思います。

簿記検定の1級にもなれば、たしかに専門レベルの知識が身に付きますし、上場企業が発表するような決算の内容を理解することができます。

さらに、日経新聞で取り上げられるほとんどの会計記事を理解する能力が身に付きます。
簿記1級の勉強をされている多くの方から「日経新聞が以前より快適に読めるようになった」という話を聞いていますので、それだけでも簿記1級の勉強の効果は大きいです。

たしかに、本格的に会計の内容を理解しようと思ったら簿記1級の勉強をしておくことは非常に有意義なのですが、そうはいっても、「私は数字が苦手だし…」などと思ってしまう方も多いと思います。

ましてや、初めて勉強する場合は「私はまだまだ簿記1級なんて…」というふうに思う方もいるかもしれません。

しかし、簿記というのは、身近な経済活動の通信簿ですから、誰もが日商簿記検定に取り組むことは可能ですし、さらに言うと、小中学校の「読み・書き・そろばん」をやったような方であれば、ほぼ全員、日商簿記検定1級に合格する可能性はあると断言できます。

実際に、私は小学生や中学生の子にも簿記1級の授業を教えたことがあります。
不動産流動化とか、デリバティブなど、さすがに「難しい」とは言いましたが、小学校6年生の子でも話についてきて、それを聞いてお母さんがビックリしていました。

簿記2級だってよくわからないのに、「予算実績差異」、「固定費の分解」、「減損会計」、「資産除去債務」など、小学生の子どもがポンポン言っているのを見て、お母さんは感動していました。

もちろん、合格証書を取るために勉強をするのですが、それよりも、会計の専門的な知識に触れること自体が重要なのです。

簿記1級の勉強をしたこと自体が、あなたにとって大きな財産となるのです。

この部分をもっと高く評価してもいいと思います。

もちろん、受かることも大事ですし、合格することを目標に勉強しますし、そのために私も一生懸命応援します。

ただし、そうは言いながらも、結果とは別にプロセスを見ただけでも、簿記1級の勉強をすることによって得るものは大きいです。

どんな形でもいいので、簿記1級レベルの勉強をすると、日経新聞がある程度読めるようになります。
会計基準はほぼ簿記1級の知識です。

簿記2級でも太刀打ちできない部分がたくさんあるので、それを考えるならば、試験に受かる・落ちるは関係無く、簿記1級で取り扱っている商業簿記・会計学の知識を知っておいて損はないのです。

工業簿記・原価計算にしても、難しい問題はやらなくてもいいですが、知識だけをインプットしていて損はないと思います。

多少専門的なレベルの会計知識を勉強しても全く問題ありません。
特に上場企業にお勤めの方であれば、それがビジネスの助けになることはたくさんあります。

そう考えるならば、簿記をある程度突き詰めて勉強することは、私は面白いと思っています。

私は平成元年に公認会計士の勉強を始めて、平成4年に合格したので、25年前は私もほぼ初心者でした。

借方・貸方もわかりませんでしたし、大学の授業でも一応簿記は取りましたが、ほぼ、出席だけして、レポートを書いただけで単位を取ってしまったという感じでした。
それぐらい私は勉強が嫌いだったのです。

最初は仕訳の「訳」を「分」と書いていたぐらいわからなかったですし、T字も「タコの尻尾みたいだな」と思ったり、「左がプラスで右がマイナスなのに、借入金の場合は右がプラスになるのはどうしてだ」とか、「同じ『金』がつく勘定科目なのに、なんで違うのだよ」と思って、怒っていたタイプなので、誰もが最初は初心者なのです。

初心者でもコツコツやっていれば必ず専門家になれます。

誰もが、どんな分野でも、初めは右も左もわからない状態なのです。

しかし、興味をもってやっているうちに、気がついたら高いレベルにいっていたということはあります。

最初から難しいことを考えずに、楽しんでやってください。
それは簿記検定1級に限らず、簿記2級や簿記3級でも同じです。

簿記2級から簿記1級に進む場合もそうですし、初心者からいきなり簿記1級をめざしても構いません。

所詮、人間が考えたことなのですから、同じ人間である私たちにわからないはずはありません。

でも、最初は当然初心者だから、誰もが最初は右も左もわからない状態からはじめているのです。

わからなくても、そのうちわかるようになります。
わかったつもりで先にいっているうちに、必ずレベルは上がっていきます。
ぜひ、一緒に簿記の勉強をしましょう。

この動画を見て、「自分もやってみよう」と思ったら、簿記3級・簿記2級・簿記1級のどの段階でも構いませんので、気軽に、楽しく、簿記に親しんでください。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

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