28歳の方なのですが、非常に面白い経歴を持っていて、偏差値が30台から税理士をめざして、順調に受かったのですが、相当悩んで苦労されたようです。
まだ偏差値が40台だったら中の下というイメージですが、さすがに40を切ってしまうと勉強ができないという感じで、学年でも下から数えたほうが早いという状況で、まったく勉強をしていなかったらしいです。
当時は金髪にしていて、のんべんだらりとした生活を送っていたのですが、あることがきっかけでコンプレックスを抱くようになったのです。
「このままではまずい」と本気で思ったようで、自分はダメな人間になるのではないかという危機感を抱いたのですが、そこからがスタートだと言っていました。
そこで、本人は相当勉強をしたのです。
今回、お話したいのは、強烈なコンプレックスでも、時にはエネルギーに変わるということです。
「自分には何かが足りない」「このままではまずい」という気持ちを強烈に持つことによって、それを勉強のエネルギーに変えて、爆発的な力を呼び起こすことがあるのです。
税理士になることや、日商簿記検定1級を取る人というのは、偏差値で言うならば上位1割から2割くらいのところにいると思っている方もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。
私自身も、平均的な成績で、大学のときにはまったく勉強していませんでした。
私は埼玉大学に5年間通っていたのですが、周りには勉強が好きな人が結構多くて、コツコツ勉強しているのです。
「俺は場違いかな」と思いました。
地方国立大学というのはそういう雰囲気があるのかもしれません。
遊びもするのですが、良い意味で堅いのです。
営業のアルバイトで池袋にたむろしていた時期は、ある意味で馬鹿だし、「何だよ」と思うような人間が結構いましたし、今思えば恥ずかしいような「若気の至り」のようなこともやっていましたが、埼玉大学のときにはその経験はありません。
埼玉大学は学校の先生になる人が多くて、他には銀行や県庁も多かったので、非常にしっかりしている雰囲気でした。
コツコツ勉強する人が多く、ノートを綺麗に取っている人が多かったです。
私はノートを取ったことがないですし、1年留年していることもあり、「俺は劣等生だな」という気持ちを5年間抱えていました。
みんな図書館で勉強をしているのですが、私は図書館には5年間で7日ぐらいしか行ったことがなく、それも麻雀の面子を探しに行っていただけなので、図書館で勉強すらしたことがないのです。
そのような私でも、結局、会計士に合格したので、学校の成績が悪くても会計士ぐらいにはなれると本気で思っています。
当時私は、周りが地元の銀行や生命保険会社や証券会社などに就職していくのを横で見て、見返してやろうと思っていました。
当時はバブリーだったので、証券会社や保険会社に勤めたら30代で年収1,000万近くいくと言われていた時代に、私は就職しないで、いわゆる「プータロー」として過ごしていました。
「世捨て人」などと言われていて、「2・3年出遅れているからそれを取り返さなければ」というコンプレックスがあったので、それが私のエネルギー源となりました。
昨日お話を伺った税理士の方も、コンプレックスがあったそうです。
彼の場合は大学に行かなかったので学歴的なコンプレックスもありましたし、当時お付き合いしていた人は夢を持って頑張っていたのに、自分はのんべんだらりと過ごしていて、「このままではまずい」という危機感を抱いてはじめたのです。
そこから巻き返したわけです。
「今本気になれ」とは言いませんが、どこかで「このままじゃまずい」と思うきっかけが出たらチャンスです。
そのときに本気で簿記1級をやってみてください。
結局は、エネルギーや、熱意など、本気でやれば受かりますから。
そうすれば、あとは、柴山式でいうならば例題と過去問を徹底的にやれば受かりますから。
やることは決まっているので、問題なのは、いつ本気になるかです。
大切なのは、コンプレックスのまま潰れないことです。
コンプレックスを持ったまま「どうせ俺なんか…」と思ってしまったら、本当に終わっていまいます。
コンプレックスを持ったときに、「このままじゃまずいから、1回頑張ってみよう」と、本当の意味で本気になる、ある意味、死ぬ気になって勉強する時期が半年や1年あっても良いと思います。
その経験は絶対役に立つし、その心境になれば、大抵受かります。
彼は3回目で受かっていますが、私も3回目で受かっています。
1回や2回失敗したって良いのです。
要は「なにくそ!」とか「ちくしょう!」と思ってやれることです。
劣等感というマイナスの感情をプラスのエネルギーに変えて頑張りましょう。
コンプレックスをバネにできる人は強いです。
多少なりとも参考にしていただいて、簿記1級合格のモチベーションに繋げてください。
いつもあなたの簿記1級合格を応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
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