簿記学習、基礎知識の覚え方は、10個×5日より「50個×5日」で!

がんばろう日商簿記1級合格、今回は「基礎知識の暗記は、1日10個×5日ではなく、1日50個×5日を心掛けよう」というテーマでお話をしましょう。

資格試験を含めて、何かの勉強をするということは、最低限の基礎知識を頭に入れておく必要があります。

ある程度の「記憶」という作業が必要になります。
英語ならば英単語や英文法、数学ならば公式、国語ならば漢字や基本的な文法です。

簿記ならば、商業簿記・会計学ならば、まずは仕訳、会計用語で、工業簿記・原価計算ならば、計算手順や勘定連絡があります。

日商簿記検定1級の合格に必要な仕訳の数は、分類の仕方にもよりますが、200個から300個と考えてください。

連結を入れて300個も覚えれば、簿記1級の重要な仕訳はだいたい網羅できます。
簿記2級の場合は100個、簿記3級の場合は50個も覚えれば十分です。

簿記1級についてですが、300個の仕訳を6つのカテゴリに分けると、50個×6で300個覚えます。

これだけ覚えれば、日商簿記検定1級の商業簿記は自信を持って受けられます。
たとえば、その50個を1週間で覚えようと考えたとします。

そのときに、あなたならどうするかということを考えてほしいのですが、これは、たとえば英語でいうならば単語だと考えてください。

単語50個を1週間で覚えようと思ったらどうするか?
時々見受けられる、少し効率の悪い覚え方を紹介すると、月曜から金曜の5日間のうち、1日目の月曜はナンバー1からナンバー10までの最初の10個を覚えようとします。

そして、火曜にはナンバー11からナンバー20の、次の10個を覚えようとします。
1日15分を単語の暗記に時間をかけるとします。

その場合、その10個を何度も繰り返して、とりあえずその日は完璧に覚えます。
しかし、次の日には忘れてしまいます。

これは、日をおいて繰り返さないからです。
これは「エビングハウスの忘却曲線」といって、時間が経てば経つほど記憶が落ちてきます。

落ちそうなときに時間をあけて繰り返せばいいのですが、先ほど説明したやり方だと繰り返しませんよね。

最初の1から10というのは月曜日で終わっています。
11から21までは火曜日で、これを15分で10回ぐらい繰り返してその日は覚えるのですが、水曜になると忘れてしまいます。

水曜日は21番目から30番目、木曜日が31番目から40番目、金曜日が41番目から50番目というように、それぞれの日で割り当ててしまいます。
その日だけは覚えているけれど、翌日、翌々日になると忘れてしまいます。

このように、1日に10個ずつみたいなやり方をすると、日を置いて繰り返しができないので記憶に残りにくいので、おすすめするのは、1回あたりの時間を5分の1に縮めていいので、月曜日に50個やってしまいます。

15分で50個覚えてしまいます。

ただ、この場合は漏れがあります。

最初に完璧を求めてしまうから少ない数でやってしまおうとするけれど、多くてもいいのです。
とりあえず見るのです。

15分は900秒ですから、900秒で50個を見ます。
だから、18秒で1個の単語を見るのです。

あるいは、9秒で1回見て、もう1回転するという方法もあります。
「そんなに短い時間で良いのですか?」と思う方もいるかもしれませんが、良いのです。
このほうが受かりやすいです。

なぜかというと、月曜日に見た後、火・水・木・金と5回見るチャンスがあるので、その間に覚えてしまうのです。

これは、最初のうちはポロポロ抜けてしまうので気持ち悪いやり方ですが、このほうが受かりやすいのです。

最初の月曜日に50個をすべて見て、火曜にも見て、水曜にも見て、木曜も見て、金曜も見ます。
5回も見れば覚えますよね。

このようにやったほうが、記憶が定着しやすいです。
日をおいた繰り返しです。

これは簿記の仕訳も同じです。
だから、簿記3級は50個の仕訳を1週間で覚えることができてしまいます。

完璧な理解をしてから…と思うと、いつまで経っても覚えられないので、理解は50パーセントでいいです。

半分ぐらいわからなければ暗記して構いません。
1から50まで覚えてしまえば、簿記3級はグッドです。

だから1週間でも受かる人が出てくるのです。

簿記2級の場合は100個必要なので、たとえば、1週間で50個ならば、2週間という感じです。

最低2週間で簿記2級に合格する方もいらっしゃるのです。
100個の仕訳ならば、1週間目は50個、2週間目は50個で、最初の1週間は毎日50個ずつ短い時間で見て5回転します。

日商簿記検定1級ならば、だいたい6つのステージに分けて300個の仕訳をマスターします。
半年ぐらいあればできますから。

理解は半分でいいから、一通りの授業を聞いたら、重要な仕訳をピックアップして、それを毎日20分ぐらいでいいですから見ていきます。

月曜は50個の仕訳、火曜も同じ50個の仕訳、水曜、木曜、金曜と5回連続でやってみてください。

忘れかけたら持ち上げるという感じで、段々記憶が定着して、「長期記憶」に入ります。
ぜひ、やってみてください。
暗記物は1日10個×5日よりも、1日50個×5回転をめざしましょう。

私はいつもあなたの簿記1級合格を応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

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