今回、全体的な印象としましては、ちょっと難しくなりましたね。出題形式も、第五問などは貸借対照表・損益計算書を作る問題なのですが、資料の出し方が単純な表ではないとか、少しかわいそうな部分もありました。
第一問も悩むところもあったと思います。
第四問が用語を書かせる問題で、ちょっと慣れてないかなということで、今後こういう傾向も出てくるかなと思いますが、かわいそうなのは第五問です。
そういったことを考えると少し合格率は減るかなと。第一問の仕訳も単純にいかない部分もあるでしょうし、そういった意味では、30パーセントを少し切る27、8パーとか29パーでもおかしくない。
僕の考える日商簿記検定3級の難易度はだいたい40パーセントぐらいかなと思っています。
10人受けて4人受かる、半分弱受かるのが僕の考える簿記3級のイメージです。簿記2級がだいたい30パーセントぐらい。
簿記1級は僕は20パーセントぐらいでもいいと思うんですよ、10パーセントは少し難しいですよね。
なので、せめて15パーセントから20パーセントの間ぐらいで、5パーセントぐらいアップしても良いのではないかと個人的には思っています。
簿記3級が40パーセント、簿記2級が30パーセント、簿記1級が20パーセント弱ぐらいが良いと思うんですが、商工会議所の関係者の方々、どうでしょうか?
難易度を統一するというか、合格率をある程度安定させると受験生も安心すると思いますよ。
今、受験生の数が減っているということで問題になっていますから、受験生を増やしましょう、資格として取り組みやすい資格、安心して受けられる資格ということで、できれば合格率などは安定していたほうが受験生としては対策ができやすいかなと思います。
このへんは、業界をあげて盛り上げていきたいところなのです。
ともあれ、今回の簿記3級に関しては、第三問の試算表はいいとして、第四問が用語を書かせる問題ということで、あまりこういう形式は得意ではない人がいますが、今後こういった用語を書かせる問題が出てくる可能性もあるかなと思います。
第二問が当座借越の勘定記入で、対処できないことはないかなと。
第一問の仕訳問題、小問5の固定資産税については、模範解答が専門学校によって割れていて、僕は「租税公課」でいいかなと思っているのですが、「未払金」という手もあります。
ただ、「未払金」は発生主義と言うのですが、あれはあれで理論的なんですけど、僕は「未払金」も正解にしてもいいかなと思いますが、「租税公課」のほうが、簿記3級を考えたら現金主義で良いのではないかと。未払金であげておいて未払金を取り崩すというやり方もありますが、それも正解にしても良いと思います。あれも間違いではないです。
ただ、どちらが実務的に一般的かなといったら、払ったときに「租税公課」にする方です。
簿記3級は個人商店レベルなので、上級レベルの会計学ではないので、僕は、個人商店や小企業で経理をやっている奥様方が未払金とかやるとは思いづらいので。
あとは程度問題もあります、なので「租税公課」も正解だし「未払金」も正解かなと思っています。
このへんはどうするかは採点者の方が考えますが、僕は「租税公課」のほうがしっくりきますが「未払金」もありかなと、このへんは悩むところだと思います。
僕はどちらが正解でもいいと思います。
ということで、いろいろ悩むところはありますが、今回の簿記3級を受けた方は少し巡り合わせが悪かったと。
最近の傾向からして40パーセントとか50パーセントとか、もう少し取り組みやすい問題があったので、今回はそういった巡り合わせもあります。
次回はどうなるかわかりませんが、僕は本来簿記3級というのは平均して40パーセントぐらいの合格率が良いのかなと思っています。
第五問はやりづらい問題だったので、少しショックを受けた方もいるかもしれせんが、たまたまですから。
あなたの努力は必ず将来報われます。
今回うまくいかなかった方も、うまくいった方も、これを気にせず次の簿記の勉強に繋げてください。
私はいつもあなたの簿記3級合格を、あるいは今後の簿記の勉強を一生懸命応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。
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