練習・演習には大きく2つあります。
1つは、基本的な知識を確認するための基本技術の反復練習です。
これは仕訳の設例のような、基本的な処理だけを何度も練習することです。
もう1つは、基本技術を実践に使う、応用練習(実践練習)です。
基本技術の反復練習と応用のための実践練習の2つがありますが、柴山式の例題というのは、基本技術の反復と同時に実践も一部取り上げています。
例題は過去問の類題である場合もあるので、人によっては、最初は取っつきづらい印象を受けます。
一般的なテキストでいくと、個別の設例を本試験仕様にして少し難しくしています。
なので、柴山式の例題は、「例題」とは言いながら若干難しいのです。
よく提案しているのは、例題の全部を解こうとせずに、ポイントとなる仕訳だけを抜き出すやり方です。
例題をまともに解こうとすると20分かかりますが、そのうちの5分や10分の分を抜き出して、重要ポイントだけをやります。
今、柴山式の講座では「ミニ例題」というコンセプトを考えていて、これから受講者の方にご案内します。
たとえば、現金預金の例題ですが、これも本試験に出てもおかしくないような内容にしてあります。
典型的な事例では、簿記1級ではあまり出ませんが、税理士簿記論で出てくる可能性のある先日付小切手とか自己振出小切手、あるいは未使用の切手・収入印紙、配当金領収書といったものを取り上げた、複合的な問題があります。
預金も、普通預金や当座借越が出ている場合などの、預金についての複雑な処理が入っています。
例題とはいいながらも、税理士簿記論や日商簿記検定1級に出てもおかしくないような形式なので、初めて見た方は難しいと思う方もいらっしゃいます。
私がおすすめしたいのは、全部やらなくていいので、このなかの仕訳の部分とか、ある資料の部分だけを解くとか、部分的に問題を抜き出して勉強する方法もあります。
ミニ例題というコンセプトは何かというと、たとえば例題1と例題2は共通しているところがたくさんあるので、共通している先日付小切手や自己振出小切手から、仕訳だけを抜き出して書くような形で、資料を少し簡単にして、「例題の簡単版」という内容になっています。
“ミニ例題002”では、預金のところの仕訳だけを抜き出しています。
最初は10分かけても20分かけてもいいですが、最後は5分でできるように、5分刻みでできるような、例題を小口化したようなミニ例題を考えてみました。
“ミニ例題003”の「手形の額面から金利を区分する処理」は、将来のキャッシュフローを考えるやり方ですが、これはテキストのどこに出ているかというと、8ページ目の金銭債権の評価のところで、元の問題は計算例で結構複雑なもので、過去の会計学の本試験に近いです。
4月1日に手形売上があったけれど、金利を区分しない方法というのは2級の勉強ですが、金利を区分する方法を比較させて、保証債務まで計上するという、かなり複雑な内容なので、これをいきなりやると結構きついので、この部分のうちポイントとなるエッセンスは、金利を区分するという、たとえば、2,000の額面から1,885の金利だけ区分すればこの問題のポイントはOKなのです。
このように、金利を区分するところだけを抜き出したミニ例題を作ってみました。
「ここだけ分かれば後は何とかなる」という形で、エッセンスだけを抜き出して、少し複雑な例題をシンプル化しています。
あるいは、1つの例題を前半と後半の2つに分けて、わかりやすくしています。
これは柴山式簿記1級講座に限らず、普段みなさんが勉強している練習問題や例題などで少し複雑な構造だけど他の問題でもよく見るところとかが組み合わさっているので、この例題だけに出てくる特有の重要な処理だけを抜き出してピンポイントでやってみるのも良いです。
まともにやったら15分ぐらいかかるような例題や練習問題のうち、あるポイントだけに絞って、5分でできるような資料だけを抜き出して勉強するのはOKです。
例題や練習問題も、時にはエッセンスだけを抜き出して、小口化して勉強するという方法を1回試してほしいと思います。
もしよかったらやってみてください。
「エッセンスを抜く」という行為自体で、あなたの応用力が身に付きます。
時々でいいので、こういう方法でやってみるのもいいかなと思います。
私はいつもあなたの簿記1級合格を応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
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