まんが版「海賊と呼ばれた男」も面白い、ということでご紹介します。
『前に海賊と呼ばれた男』という本の小説のほうはこの『前を向いて歩こう』でおすすめ本ということで、ご紹介したことがありましたが、非常に分かりやすいものとして、このまんが版も面白いです。
この第5巻は非常に面白くて、これは第1次世界大戦と第2次世界大戦の間に、この出光興産の前身で国岡商店、出光興産の話なのですが。
国岡商店という石油や油を売る会社ですが、戦前戦後の激動期を乗り切って、企業とは何か、会社とは何か、ということを考えさせられる非常に面白い本です。
そして、経営者とはどうあるべきかと。
小説版では私は非常におすすめしたのですが、まんが版も面白いです。
まんが版のほうが取っ付きやすいし、いろいろドラマチックなので、小説を読むのが苦手な方でも、まんがならば非常にわかりやすいと思います。
この第5巻は商売、ビジネス、新規開拓とはどのようにやるかということの一つのヒントが出ています。
第5巻では2つ新規開拓します。
ちょうどこの時期は所謂、支那事変と言いますが、第2次世界大戦の前のところの回想録と言いますか、この主人公が昔を思い出して、話しをするところなのですが、このときが面白いです。
まず、最初に来るのが大正時代なのですが、南満州鉄道、よく満鉄と訳されますが、満州のほうに鉄道を国策企業として敷くのですが、そのときに鉄道がどんどん伸びるわけです。
南満州鉄道は非常に大きな大事業でお金がたくさん動きます。
そこをやはり鉄道と言えば、所謂、機械油やいろいろな油関係、そういったものを当時、スタンダード石油などのアメリカの会社が非常にメインで売っていたのですが、日本の国策会社なのですから、日本の企業も油を売るべきでは、ということで、国岡商店が新規参入で機械油を満州に行きます。
寒い所なのですが、所謂、凍結しない凍らない油を技術開発して、スタンダード石油などのアメリカの石油会社と所謂、実験をして競争をするわけです。
そして、勝つという話です。
要するに、 技術力、それからニーズ、南満州鉄道のニーズ、寒い所で事故が起こらないようにするには機械油も質が高いものでなければならないとか。
零下マイナス20度でも凍らない油を作るというのが、結構この辺が面白いです。
これが満州での話です。
そして、もう一つは上海で新規開拓します。
これ、灯油を売るのですが、これも面白いです。
この経緯も大変勉強になります。
これは生きた教材なのですが、今度、上海に売るときは、この当時は支那事変と言いまして、日中戦争とも言いますが、支那事変と言います。
第2次世界大戦の前のきっかけになり、泥沼になりました日本と中国の戦いなのですが、このときは所謂、反日感情、今は反日と言いますが、抗日感情、日本に対する感情が大変悪いときにわざわざ上海に行って灯油を売りさばくという。
またこれが、マーケットが厳しいと文句を言わないのです。
ですから、今の私たち経営者がいかに恵まれているかというのが分かるのは、当時の所謂、戦乱期、第1次世界大戦や支那事変など、激動の時代、今よりも激動、下手をすると命の危険を顧みずというくらいの、ある意味、命運を掛けて、リスクをとって、このときは2回とも中国に行っていますが、最初は満州、その次は上海です。
そこに新規開拓、何の伝手もない状態で行って商売をしてくるのです。
このすごさというのは学ぶところがあると思います。
今は多様の時代と言われますが、このときだって、大変なのです。
そのときそのときで時代は大変なのですが、そのときの時代の中で文句を言わない、世の中がどうとかマーケットがどうとか売り物がどうとか、そのようなことは言わないで『海賊と呼ばれた男』の第5巻も見ますと、会計業務をやっている人も経営者もすべての人に見てほしいです。
ビジネスマンの人も。
第5巻は環境のせいにする前に四の五の言わずに動けと。
新規開拓というのはある意味、気合いとは言いませんが、一生懸命考えて、本気になって、頭を振りしぼって行動すれば、道は開かれるということを、ある意味、勇気づけられる、日本の企業 らしいと言いますか、大変面白いです。
この本の物語自体も楽しめますので、是非、よかったら。
『海賊と呼ばれた男』の第5巻は新規開拓の物語として見ていただければいいと思います。
最初は南満州鉄道に機械油を売りに行きます、新規開拓で。
そして、アメリカの石油会社と戦います。
そして、今度は上海でも同じように、アメリカの石油会社がすごく浸透している、そこに新規開拓で後発なのですが、自分たちが営業しに行く、この営業の物語として見ても面白いです。
あとは、企業とはどうあるべきか、ということを学ぶ上でも非常に参考になりますので、これはエンターテイメントとしても面白いですし、ビジネス、新規開拓、「マーケットの開拓というのはこうやってやるんだよ」という一つのお手本みたいなものなので、是非、これはビジネスマンとしても読んで面白いと思います。
勿論、これはビジネスマンではなくても、新しいことに挑戦するということはどういうことなのかということを、まんがで楽しめますのでおすすめです。
まんがでも面白い、『海賊と呼ばれた男』、今回のおすすめということで、是非、読んでみてください。
私はいつもあなたの成功を心から応援しております。
ここまで、ご覧頂きまして誠にありがとうございました。
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