特に練習問題を解いたり計算問題を解くにあたって電卓を叩きますが、計算練習は電車の中などの移動時間中にはできないというイメージを持っている方も多いと思います。
しかし、私の今までの指導経験の中で、「計算練習は自習室や自宅で行う」という固定観念を持たずに、専門学校に通っている方の中には通学時間や、ビジネスマンの方は通勤電車の中で計算練習をされて簿記の実力をアップさせた方がいらっしゃいます。
会計士の受験生で合格された方もいらっしゃいます。
実は、計算練習でも電車の中でできることはあります。
例えば、問題文を読んで、答えを導くプロセスのある部分について数字を導いたり仕訳を想像してみたり、思い切って電卓を叩いてしまうことです。
例えばバインダーを膝の上に置いて、プリントか何かを置いて、膝の上で計算してしまうというやり方もあります。
このやり方は私も実際にやったことがあるのですが、周囲の目を気にしなければできないことはありません。
あまりカチャカチャ音を立てると周囲の迷惑にもなりますが、最近はあまり音がしない電卓というのもありますので、そういう電卓を上手に使うとできることもあります。
あるいは、電卓を使うのが恥ずかしいという方は、電卓を使わずに暗算や筆算だけで練習問題を解くこともできます。
ただし、総合問題を解くのはさすがにきついと思うので、個別問題でピンポイントで問題のある資料を抜き出して、そこを見るだけでも違います。
どういう計算プロセスなのか仕訳をイメージするだけでも計算の勉強になっています。
このように、上手に、総合問題であれ、ある程度の練習問題や計算問題であれ、一部を切り抜いたり、コピーをしたり、自分で書き写したり、それを見ながら通勤電車の中で立ちながらでもいいので見ながらイメージするということもすごく役に立ちます。
自習室や自宅の机にじっくり座って1時間や2時間のまとまった時間を作らなければ計算問題が解けないというわけではないのです。
発想を転換して、計算練習の中にも移動時間でできることはないか、待ち時間でできることはないかを考えるのです。
細切れにするのです。
例えば減損会計で回収可能価額を出すときに、回収可能価額というのは商品売却価額と使用価値というのがありますが、使用価値の計算で将来のキャッシュフローを見積もる練習はできます。
あとは、現在価値を割引く部分は家でやるようにして、将来のキャッシュフローの資料を見て、キャッシュフローの収支の予測を立てるというところまでは電車の移動時間でやるなど工夫します。
あるいは、小さな電卓やスマートフォンなどの電卓機能を使って計算を確認してもいいです。
電卓を速く叩く練習は自宅や自習できる場所をしっかり取ってやってもいいですが、電卓練習以外の、計算の結果だけを確認するだけならば小さい電卓を使ってもいいのです。
ポケット電卓ならば恥ずかしくないので、色々と工夫してみてください。
シチュエーションに応じて計算の勉強もできるということで、計算練習のパーツを1つ1つ上手く細切れにして持ち歩いて勉強します。
例えば商品売買でボックス図を書く練習や、売価還元法でも資料のどの部分が原価率の計算に関係するかということを考えて、計算式だけを見て思い出せるように確認するなど、実際の計算は家でやってもいいですし、あるいは小さな電卓を使って計算の確認をしてもいいです。
ケースバイケースで、移動時間などの細切れ時間を有効活用して計算練習をしてみてください。
移動時間だからといって理論やテキストの読み込みしかできないわけではありません。
計算練習の一部も移動時間の細切れ時間を使ってできるところがあります。
机に座って勉強する時間があまり取れない方は、上手く工夫して学習の計画を立ててみてください。
ぜひ試してみてください。
あなたの効率的な簿記1級合格をいつも応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
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