これはキッズBOKIの指導をしながら気付いたこともあります。
私が簿記の指導をするときには、100人の社会人がいたら100人が同じようにある程度の国語の読解力があることを前提にしています。
そこでふと気付いたのが、同じことをやっているのに、進み方に天と地ほどの差が出てしまうことです。
これは何故だろうかとずっと考えていました。
本人の意欲の問題もあるのかと思っていましたが、3回読んである程度イメージが湧く人と3回読んでもなかなか実感が湧かない人との差がだんだん広がっていくのです。
過去問や例題を解き直す回数も同じなのに、半分ぐらいAランクになる人と、なかなかいかない人に、進み具合が分かれてしまいます。
これを、私は、簿記に向いている人・向いていない人がいるというふうに片付けていた部分もあったのですが、実はそうでは無いのではないかと最近思っています。
なぜかというと、簿記の向き・不向き以前に、大人ほど知識も経験も学力もないはずの小中学生が3級や2級の知識についていけているし、小学校高学年ならば3級は満点が狙えるぐらいに力がつく子もいるし、途中で嫌になってしまう子もいます。
そういうことを見ていると、そもそも、文章を見てすぐに頭に入るかどうかという国語力が関係しているのではないかという気がしてきました。
人間の脳を畑の土に例えるならば、その土の品質が足りないと。
ノウハウという形の、種や栄養をいくら与えても芽が出ないのではないかと思っています。
1番重要なのは日本語を読むということなのです。
これは基本中の基本で、小学校でやるようなことで、いわゆる音読と黙読です。
これの繰り返しなのです。
先日、「前を向いて歩こう」で読書スピードについての話をして、好評でした。
スピードを上げてどんどん速く読んで、アウトラインを掴むことは大事なことです。
速く読むといっても、いわゆる速読というよりは、通読といったほうがいいかもしれません。
1回転を早く終わらせないと嫌になってしまいます。それと並行して、あるパートについてはじっくり読みます。熟読と通読、2つのバランスが大事です。
通読をしたら、次は熟読をします。
できれば音読をしてください。
たとえば、第138回の問題を見て全然わからなかったとしても、いいです。
わからなかったら解くのを止めてください。そもそも読めていないので、読むという作業に徹してください。
商業簿記の場合は1300字ぐらいあるので、あれを、あえて2分ぐらいで流し読みしてください。
言っていることはわからなくてもいいので、どんなテーマなのかが大体わかればいいです。
テーマが何かを確認するために、ざっと2分ぐらいで読みます。
音読と通読を繰り返すと、5回か10回読んでいるうちにできるようになります。
1回2分で読めば20分で10回読めます。
まず5回ぐらいは通読して、その後に20分じっくり読みます。
1時間や2時間ぐらい、じっくり問題文を読むという作業に徹して、音読と通読を繰り返してみてください。
それを次の日も繰り返して、3日ぐらい続けてみてください。問題文がスッとあなたの頭の中に入ります。
速く読むのを20回、音読を5回から10回やってみてください。
1つの問題だけ徹底的にやれば過去問に対する恐怖心がなくなります。
つまり、問題文の文章が怖いので、その恐怖心をなくしましょう。
1回分で構わないので、普段の勉強とは別に、音読プログラムということで、過去問をじっくり読んでみてください。
音読はあなたの知識を補強してレベルアップさせます。そしてあなたの国語力を上げます。
音読というのは昔ながらのやり方ですが、効果があります。
ぜひ参考にしてみてください。
私はあなたの1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。
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