その型というのは、先人が何十年、何百年もの長きにわたって研究・実践を積み重ねて、蓄積してきたノウハウというものがあります。
そのノウハウの集積がいわゆる定石というものになるのですが、それをしっかりわかったうえで、その場に応じて選択をします。
理にかなった動作というのがすべての基本です。
これは私の趣味であるギターもそうですし、経営も、簿記も同じです。
基本動作というのは何かというと、柴山式1級講座でいえば例題になります。
柴山式1級講座では例題と称したものが100個あり、その他に計算例というものがあるので、その2つを合わせると160ぐらいの「基本動作」があります。
工業簿記は70ぐらいしかありません。
その例題や計算例を1つずつ丁寧に、問題文を読んで、情報を整理するために下書きをして、手順に従って仕訳を書きます。
この3つの動作を何度も繰り返して、骨の髄まで定着させて、無意識にでもできるぐらいのところに落とし込みます。
これが例題の使い方なのです。
いい加減にやって3回に1回偶然解けたというようなやり方では例題が身に付いたとは言えません。
時々、それでAランクをつけてしまう方がいますが、それはAランクでもなんでもなく、BランクとCランクの間です。
本当のAランクとは何度解いてもほぼ完璧に解ける状況で、少なくとも2回連続完璧に解けなければAランクとは言えません。
「知っている」「ちょっとミスして解ける」というレベルではだめで、完璧に手順を辿れるようにします。
基本動作を体得するために例題があるのです。
ギターでは運指という指の動きがあります。
決まった小節ごとの指の動きを決めて、そのとおりに無意識に指が動くように、私は何度も練習しています。
どんな分野でも同じです。
ひとつの動作を百回規模で繰り返します。
簿記の例題は何百回もやる必要はありませんが、5回とか10回は繰り返して、例題の要求する基本動作を身に付けます。
これこそが次に過去問を解くときの大きな根っことなるのです。
例題というのは根っこに相当します。
根っこは地面の下にあるのですぐには結果が見えませんが、必ずあなたの実力は根付いています。
例題はただ解ければ良いというものではありません。
問題文をしっかりと読んで下書きを完璧にして、その後の解答も完璧にします。
そして、問題文の隅々まで理解するように、丁寧に読み込みを行ってください。
最初の1回目2回目は軽くで構いませんが、3回目以降はできるだけ問題文でわからないところがなくなるようにしてください。
深い理解は必要ないので、とりあえずわからないところがなくなるまでは読み込んで欲しいと思います。
このように、例題をじっくりと味わい尽くします。
計算過程が自分の無意識の動作としてできるようにしてください。
基本動作の定着が例題のテーマです。
頑張ってください。
私はあなたの1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。
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