会社の存在意義(公共・営利・健全)と社員の成長について

今回の「前を向いて歩こう」は会社の存在意義について考えてみます。
みなさんが集まっている普段の生活の場として、プライベートとは別にパブリックな場所がありますが、その中の職場における役割について考えます。

これは経営をする上でも大事なことなので一度確認したい部分です。
私が経営コンサルタントをやるときには、会社は「公共」「営利」「健全」という3つの存在意義があるとお話ししています。

会社というのはパブリックな存在であって、まず一番大事なのは世の中を豊かにするために会社というのはあります。

世の中を豊かにできないならば会社というのは存在する意味がないのです。
そもそも会社である必要がありません。

つまり、世の中を今までよりもより豊かに住みやすい社会にする、それも自分の得意分野で世の中に豊かをします。

私だったら会計サービスや会計教育というように、それぞれの専門分野を通じて世の中に貢献して社会を豊かにします。
これが大前提です。

これはドラッカーであろうと、ランチェスターであろうと、ブルーオーシャンであろうと、結局は世の中が以前よりも豊かになると信じてやっているのです。

これが共通目的で、すべてに優先します。
企業には社会を豊かにするという目的以外にないのです。

社会をダメにするために企業があったとしたら、それは犯罪集団です。
そして、ルールを守るということは公共性です。

言うまでもないことなのですが、なぜこれを言ったかというと最近不祥事が多いからです。
ルールは守って当たり前ですが、ルールを守っていないということは公共の前提が崩れているのです。

ですから、ルールを守った上で大事なのは社会を大事にすることです。
このために何があるかというと、企業は利益がないと資源配分ができません。

企業が活動するための源は利益なのです。
利益は手段なのです。

これはランチェスター経営で有名な竹田先生が仰っていることでもあるのですが、1人あたりの純利益というのは年間50万は稼いで欲しいというのが目標です。

1人あたり50万円の純利益というのが手段の1つです。
これが営利です。

年間50万も稼げないということは、その事業は何かしら失敗要因があるのです。
要するに豊かになっていないということです。

もう1つは、その結果10年ぐらいコツコツ年間50万の利益を積み重ねれば、50万×10年で500万ぐらいにはなるのです。
ということで目標が500万円です。

本当は資本金300万でスタートして、500万の利益を蓄積して、800万と言いたいところですが、このあたりはケースバイケースです。
せめて1人あたりの自己資本は500万ぐらい欲しいです。

1人あたりの利益50万を何年間か蓄積して、資本金と合わせて目標500万ぐらいの自己資本があると、社会を豊かにするためのある程度の資源が備わっていると考えていいです。

利益の50万は大事で、毎年50万円稼げるようなビジネスをデザインするのが経営者の役割です。

あとはそれに従って社員が協力しあって頑張ります。
その結果、何年間か利益を蓄積すると1人あたりの自己資本が500万円以上になりますから、まずはそれを目指しましょう。

あとは600万700万800万と増やせばもっと良いです。
健全というのは自己資本が積み上がっていることです。

年間50万ぐらいの利益が上げられるような事業をきちんと開発して、その利益の蓄積で安全な財務体質を維持します。

営利・健全が手段としてしっかりあって、その手段の結果として社会を豊かにするという目的があります。

この3つがバランス良くなければいけません。
そして、そのベースとなるのは社員です。

社員が元気に気持ちよく働いてこそ「公共」「営利」「健全」が達成できます。
社員は社会の構成員です。

社員は企業にいれば社員ですが、いったん企業を離れて家庭に戻れば社会の一員です。
ということは、公共と営利・健全は一緒なのです。

社員の生活の安定を支援してあげて、社員の成長を促します。
社員の成長がイコール社会の豊かさなのです。

つまり、社員の成長は企業の中ではもちろんレベルアップですが、ひとたび家庭に戻ればレベルアップした会社の中の社員がサービスを提供して、より豊かな社会の生活を漫喫する、これが社員のもう1つの側面です。

社員というのは企業の外に出れば一般の消費者というふうに考えると、社員は会社員であると同時に消費者でもあります。

消費者がより豊かな生活を送ることが社会を豊かにします。
ということは裏腹なのです。

だから、ベースとして社員の生活の安定、社員の成長の促進、これがあって公共の社会を豊かにするというのが裏表で繋がっているのです。

だから、やはり経営者がまず目指すのは社員の生活の安定と社員の成長を促せるような経営なのです。

その経営の手段が営利と健全なのです。
こういうふうに考えていただくと、経営に1本思想的な軸が通ります。

ぜひ、ブレない経営をやっていきたいものです。
経営者は社員の生活の安定と社員の成長という目的に従って経営をデザインしていますか?

これは私がコンサルティングで普段から強調している話です。
これがしっかりできている経営者は会社の「公共」「営利」「健全」を達成し、社員の生活と成長をしっかりと促せるのです。

こういった社会が実現できると良いですね。
私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

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