今回の「前を向いて歩こう」は、人としての影響力、そして自分のリーダーシップをとるときのリーダーとしてのあり方について一緒に考えてみたいと思います。
リーダーの資質というのは私が考える理論なのですが、3つあります。
人としての影響力、リーダーとしての影響力、周りに与える影響力です。
影響力が一番大事で、次に専門性が大事です。
専門性というのは業界知識やビジネス全般の知識です。
孫子の兵法や、ランチェスターや、ビジネスマナーや、トヨタの情報整理方法など、業界を問わずビジネス全般に当てはまる原理原則も大事で、この部分も私はコンサルティングをしています。
ただ、業界知識だけは業界専門のコンサルティングでなければ難しいです。
例えば専門商社、解体業、設備業などは業界特有の知識が絶対必要です。
これがいわゆる職人と呼ばれるものです。
そして、ビジネス全般に通じる専門性は我々コンサルタントができる部分です。
PDCAは特に大事です。
業務の進め方で、目標設定、計画、実行、検証というPDCAがあります。
ちなみに、目標設定と計画はPで、実行がD、検証がCAにあたります。
目標設定は大事なので私は明示します。
しかし、いくら進め方や専門性があっても、人としての影響力がなければ周りの人間はついていきませんし、取引相手もあなたを信用しません。
人としての信頼性を高めるには影響力を高める努力が絶対必要になります。
その背景には熱意がないとだめなのです。
そして、次に主体的な態度(自立)です。
具体的には、人のせいにしない、自分から動くという率先力です。
そして最後は、他人の気持ちを思いやる想像力です。
リーダーの資質として一番に来るのは影響力です。
影響力があれば進め方もなんとかなります。
逆に言うと、影響力のない人がいくら話をしても大きな成功はできません。
個人プレーになってしまいます。
影響力がなくて嫌われている人だと、計画を実行しようと思っても誰もついてきません。
「あの人、仕事はできるかもしれないけれど、あの人の下ではやりたくない」、「あの人のためには働きたくない」となってしまったら、個人プレー以上の成果は期待できません。
組織で動かなければ大きな成果をあげることはできません。
従って、影響力(あり方)が一番大事なのです。
では、影響力がある人に言われた場合になぜやる気になるのかということについてお話ししたいと思います。
これは昨日のコンサルティングにも関係しますが、リーダーとして何かするときにハウツーにいってしまうのです。
やり方や進め方も大事なのですが、これだけだと足りないです。
「その人が言うならやってみよう」と思えるかどうかです。
このような影響力は簡単には身に付きませんが、身に付ける努力は必要です。
そこで質問です。
尊敬する人に「こうしよう」と言われると、なぜやる気になるのか。
この質問を昨日のコンサルティングの研修の場で質問をしたら、このような答えが返ってきました。
「その人に認められたいから」という答えです。
尊敬する人から認められたら嬉しいです。
これは承認欲求というものです。
2つ目の答えとしては「その人のようになりたいから」というものがありました。
憧れとしてこういうこともあります。
あるいは「この人の役に立ちたい」ということもあります。
3つ目は、「その人の言うことには根拠があると思う」という意見もありました。
一見「なぜこんな指示をするの?」と思うことがあっても、「この人が言うならよほど何か深い理由があるのだろうな」とプラスに解釈することができます。
この3番目は大事です。
「この人が言うならそれなりの根拠があって言っているよね」ということです。
相手を尊敬しているかどうかによってここが変わるのです。
この差は大きいです。
4つ目は、「その人と一緒に目標を達成しようと思えるから」という答えです。
こういう人になれたら上司としては最高です。
少々専門知識に不安があっても、少々進め方に不安があっても、影響力さえあればついてくるのです。
とすると、リーダーの資質で一番大事なのは結局「影響力」なのです。
もちろん、専門性とPDCAも平均的になければいけません。
しかし、影響力が抜群になければリーダーの資質はありません。
理想なのは、専門性とPDCAが中の上ぐらいで、後付けでレベルを上げるにしても、影響力があれば組織は動きます。
逆に影響力が平均的で専門性とPDCAが高くても、影響力がないと新しいことをしたときに誰もついてきません。
影響力だけは月並みではダメで、突出してほしいのです。
できれば上位1割以内、できれば上位5パーセントに入ってほしいです。
それを目指して影響力を日々高めることがリーダーシップとしては大事です。
人としての影響力を高めることがリーダーとなるには大事なことだと思います。
ぜひ参考になさってください。
私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。
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