Aランクを3割から半分ぐらいあって、ある程度全体像が見えてきただろうということで、そういった形で過去問をやるケースも多いです。
自己評価のAランクは、案外Aランクではないかもしれないということも頭に入れてください。
たとえば、総合問題か過去問を解くときに問題文が読めるかといったら、たぶん最初は7割から8割の人は読めないです。
最初はわけがわからないと思います。
合格した前村さんや内藤さんでも最初はわけがわからなかったと言っていますが、それでいいのです。
そもそも、最初にわからなくて落ち込むこと自体が、ある意味おこがましいのです。
最初からできるわけはないのです。
できなくてもいいのです。
最初の段階で自分の能力を過大評価しないようにしてください。
できるなら専門学校も勉強法なども必要ありません。
できないから勉強法があるのです。
できなくて当然です。
問題文を読めない理由で最も多いのが、文章を読むのに慣れていないということです。
商業簿記は1500字ぐらいを10分で読みます。
専門用語もたくさんありますし、1500字といったら結構な量です。
速く専門用語の文章を読むのに慣れていないので、ならばそれに慣れてしまいましょう。
慣れていないのだから、できなくても良いのです。
慣れるまでに頑張って読むのです。
だから、「音読しなさい」と言っているのです。
1つの問題文を10回は読まないと頭に入りません。
読んで、読んで、読みまくります。
過去問にしても、机に座ってやる必要はないのです。
まず、文章を読むということが弱いのです。
例題は半分でもいいので、まず読んでください。
読みながら過去問で要求されている例題のマスターレベルがわかります。
それでやっと自分の例題の取り組みが甘いと気付くのです。
最初はわからないから7割以上の人が例題への取り組みが甘いのです。
でも、それでいいのです。
過去問に打ちのめされてから例題への取り組みが変わるのです。
それで受かるのです。
一部の天才を除いて、ほとんどの方は例題の取り組みが甘いのです。
Aランクの基準が低すぎるのです。
でも、過去問をやるとわかりますから、そこからが本当の勝負です。
今は4月の頭ですが、残り2ヶ月が勝負です。
もう1回、謙虚に例題に取り組んでください。
次は、わからない用語がある場合の対処法です。
これは、インプットの段階でキーワードをきちんとチェックしていなかった自分が悪いのだから、キーワードをチェックしましょう。
完璧な理解は必要ありません。
しかし、何を言っているかを理解できないとまずいです。
たとえば、減損の兆候とは何なのかとか、回収可能価額という用語や、使用価値とか、商品売却価額とか、その他有価証券の部分純資産直入法とか、この言葉を聞いた瞬間にイメージが湧かなければインプットの復習が甘いということです。
これは基礎力不足なので、インプットを見直すか、例題を丁寧にやっていけばできます。
例題を丁寧にやれば個別には対応できます。
では、情報をどう整理していいかわからない場合は、どう対処すればいいでしょうか。
これは1番と関係するので、まずは1番に慣れてから考えましょう。
情報の整理法はテクニックが必要ですが、3番のテクニックがなくても合格できます。
ポイントは特に1番です。
文章を読むのに慣れていない、あとは基礎力が足りないかもしれないけれど、それは例題のマスターでなんとかなります。
まず1番は、問題文を読めるかどうかで特有なポイントは、文章を読むのに慣れていないということです。
商簿・会計、工簿・原計で、全部で1500字ぐらいあるのだから、これだけの文章を短時間で速く読むのは大変なことです。
1回分の過去問を10回は読みましょう。
移動時間で読んで欲しいです。
解くのはまだ早いです。
解く前にまず読んでください。
次に、問題文はある程度読めるようになってきて、個々の処理、どのテーマを問われているかがわかってきた、問題文の意図もわかったけれど、次にくるのが処理できないということです。
これも大きなハードルです。
個々の処理というのは2つあります。
素早く正確に。
たとえば、例題のなかで、私が「5分でやってください」と言ったら、5分で書き直しせずにスムーズにできるかどうかです。
メモ用紙を見て、書き直していませんか? 消しゴムで消していませんか?
もし直していたらアウトです。
普段の練習で書き直しをしているようでは、本番は無理です。
制限時間内で、「一回で正確に」、これがAランクの定義です。
そのテーマの例題がAランクではない、これがほとんどです。
例題を振り返ってできなかった処理についてはAランクにしてください。
これで例題の勉強の仕方がシャープになります。
あとは、情報のとり方、みつけ方がうまくない。
これは、ノイズがあります。
たとえば、情報をはなす、このへんが特有の罠とかダミーです。
要らない情報を入れて迷わせたり、いろいろな罠が仕掛けられています。
でも、これは読んでいればわかってきます。
わざとはなすのです。
たとえば、資料の1番に現金預金に関することがあって、資料の4番あたりに外貨が何かで現金のドルを替えさせ、これは簿記論などでありますが、わざと資料をはなして、すぐにわからないようにするのです。
例題は1ヶ所に集まっているから楽ですが、情報というのは、あえて違った出し方をすることもあります。
それはクセなのです。
しかし、それも一番の例題、Aランクであってこそなのです。
例題のAランクというのは、すべては私が申し上げている制限時間内、3分なら3分で、一回できっちりやる練習を常に維持することです。
これをほぼ100パーセントにすることが1級に受かるためのポイントです。
本人はAランクが8割9割だと思っていても、実際にテストをしてみると4割ということも多いのです。
2倍ぐらい自分で甘く見ているので、Aランクを厳しく考えてください。
ここで勝負が、ほぼ決まります。
次にステップ3。
計算ミス、勘違いなど不注意によるもの。
これも結構多いです。
ある程度できるようにはなったけれど、本番であがってしまうのです。
やはり普段の練習でミスを許す癖があるのです。
だから、Aランクの取り組みがしっかりしていればミスはだいたいなくなります。
少しのミスは構わないと思って正解にしてしまうというのはダメです。
書き間違えを許してはダメです。
普段の冷静な状態で書き間違えるということは、本番の舞い上がった状態ではもっと間違えます。
普段でノーミスしてください。
ミスを撲滅します。
2つ目。
実は類似の例題がAランクではなかった。
3つ目。
普段から焦りやすい、感情的になりやすい。
普段からメンタルを鍛えてください。
これは「前を向いて歩こう」で見て欲しいです。
前向きに、できることしか考えないようにします。
わからないことがあっても、すぐ感情的にならないでください。
普段からメンタル面を意識してください。
この3つ、ぜひ、問題文が読めるかどうか、個々の処理ができるかどうか、最後は計算ミス勘違い、不注意、イージーミスなのかどうかという、3つの原因に絞って意識してみてください。
だいたい最初は、問題文は読めないので、それなら問題文を10回読めばいいのです。
自分で読んだ自分の声を吹き込んだものを移動中に聞けばいいのです。
それも勉強です。
とにかく10回以上問題文を読んでください。
苦手なものは30回でも読んでいいです。
それぐらいやってようやく頭に入ります。
簿記1級というのは、簿記の専門家の入口です。
あなたはエキスパートをめざしているのです。
受かったらブランドは高いです。
ぜひ頑張ってください。
私はいつもあなたの簿記1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。
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