柴山政行氏(以下、柴山):パソコンもお店のお金で買った大事な財産ですので、帳簿に記録する必要があります。
今日はその書き方を学んでみましょう。
進行:今回ももかさん、りょうたくんの2人と一緒に勉強していきます。
では、おさらいをします。
お店の備品としてパソコンを買うことにしたケイイチくんですけれども、早速10万シバでパソコンを買ってきました。
では、ここで練習です。
手元にある竹とんぼの用紙に、パソコンを買った金額とアタマを書き込んでください。
……では見せてください。
2人とも一緒で、アタマが「パソコン」で、左側に100,000シバと書いていますね。
柴山:どのように考えてこの答えを書いたのか教えてください。
もかさん(以下、もかさん):パソコンを買ったことによって増えたので、左側に100,000シバを書きました。
柴山:りょうたくんはどうですか?
りょうたくん(以下、りょうたくん):同じです。
柴山:アタマは「パソコン」ではなく、「備品」という大きなグループで書く決まりがあります。
これには理由があって、たとえば、パソコンとか、プリンターとか、ロッカーとか、部屋の中にある大きめな事務用品をまとめて「備品」と呼んだほうが計算上楽になります。
もし、「パソコン」や「プリンター」など、1つずつが別々の竹とんぼになったら、数が増えて大変なことになってしまいます。
それよりも、どれぐらいの設備を持っているかを大まかに知ったほうがいいのです。
似たような仲間を一緒にするというのが備品なのです。
進行:「備品」という言葉がでてきましたが、商売に必要な備品にはどんなものがあるのかを確認したいと思います。
お2人の手元に用紙があるので、そこに書いてみてください。
……では、読み上げてもらえますか。
もかさん:パソコン、ロッカー、時計、電卓、プリンター、イス、机、コピー機です。
りょうたくん:パソコン、プリンター、電卓、ロッカー、商品棚、時計、机、イス、冷蔵庫、防犯カメラです。
進行:先生、これらは備品としてどうでしょう?
柴山:概ねOKです。
2人とも共通して「電卓」と書いていますが、電卓はなぜ思いついたのですか?
もかさん:たまたまそこにあったからです(笑)
柴山:電卓も金額が大きければ備品になりすよね。
お2人が書いてくれたものは、だいたいどれも備品になり得ますね。
では、具体的に見ていきましょう。
備品というのは簡単にいうと、事務用に使う少し大きな設備です。
事務用の機械や家具などを備品といいます。
例えば、パソコン、プリンター、机、いす、テーブル、ロッカー、棚、応接セットなどが備品として扱われます。
進行:電卓はどうなるのですか?
柴山:電卓はある程度金額が大きければ備品になります。
大昔であれば、「計算機」と呼ばれる何十万もしたものもあったので、その場合は備品になるかもしれませんね。
数千円の場合だと、備品というよりは文房具というイメージです。
進行:これだけ色々な備品がでてきましたが、この他にも、今まで商売に必要なものが出てきましたが、そのうち備品ではないものは何があったかわかりますか?
もかさん:土地と車両です。
りょうたくん:建物です。
柴山:設備を記録する竹とんぼには、建物、機械、車両、備品、土地などがあります。
お2人はほとんど答えてくれましたよね。
きちんと覚えてくれているので、とても嬉しいと思います。
柴山:1番目、パソコンを買った場合は、「備品」という竹とんぼの左側に金額を書きます。
2番目、備品には、パソコン以外にも、プリンター、机、いす、ロッカー、棚、応接セットなどがあります。
3番目、設備を記録する竹とんぼには、建物、機械、車両、備品、土地があります。
これを見てわかるように、商売をはじめるには色々なものが必要だなということがわかります。
進行:今回の学習はどうでしたか?
もかさん:竹とんぼにだいぶ慣れてきて、使いこなせているかなと思います。
りょうたくん:お店を作るのには色々な苦労があるのだと思いました。
進行:柴山先生、明日の内容を教えてください。
柴山:明日は今週のまとめです。
商売に必要なものは何かということをもう一度確認して、買い揃えてきた物について、大事なポイントを復習します。
明日も楽しくお勉強しましょう。
進行:それでは、また明日。
一同:簿記はパズルだ!
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