普段は気にしないと思いますが、問題には色々なタイトルがついています。
たとえば「設例」「計算例」「基本問題」「応用問題」「練習問題」「発展問題」「演習問題」などです。
このように、色々なタイトルがついているのですが、これには非常に大きな意味があって、柴山式ではここを意識します。
練習問題にメリハリをつけて取り組むことで、学習効果が3倍くらい違ってきます。
今回はそのようなお話です。
どのような問題があるかということをこの機会に確認しましょう。
まず、テキストの本文が授業のメインで解説の部分になります。
そして、本文の合間にあるのが設例、計算例、具体例です。
問題形式になっているかもしれませんが、基本的には説明と同じなので、問題のすぐ下には答えが載っていて、これは授業の補足をして、理解を促すためのものです。
しかし、これは復習としてはあまり意味がありません。
その場で見てわかればいいのであって、わざわざ復習をする意味はほとんどありません。
その後に「基本問題」や「例題」というものがあり、テキストによっては「設例」が例題に相当する場合もありますが、柴山式の場合は「例題」が基本問題になります。
この基本問題は一番大事で、その論点で絶対に必要な基本技術です。
基本問題にはマスターすべき手順と処理方法が全て入っています。
これは簡単な事例で出ていることが多いので、軽視される方も多いと思います。
2回か3回ぐらいやった程度で出来た気になってしまうのですが、それではまずいのです。
勉強をした直後の記憶が新しいうちは覚えていますが、大事なのは、1か月後などの時間が経過して忘れた状態で、突然この論点を総合問題の中の1つの資料として出たときにすぐ思い出せるかどうかなのです。
これができない人が多いのです。
これが本当の実力なのです。
その単元を習った直後は覚えているので出来るに決まっているのです。
それで出来ても、何の意味もないです。
忘れた頃に突然聞かれても出来ることが重要なのです。
ということは、無意識レベルで出来るように徹底反復することが大事なのです。
合否は基本問題の徹底反復にあるということを肝に銘じてほしいのです。
なので、柴山式では設例を飛ばして基本問題を重視します。
柴山式の例題は非常に手が込んでいます。
一般的なカリキュラムでは基本問題と練習問題を分けていて、基本問題が少し簡単なのですが、柴山式の例題は、一般的な基本問題よりも難しくしてあります。
なぜかというと、基本問題と練習問題を兼ねているからです。
練習問題とは、基本問題で反復した基本手順を少し違った形式で出題したりするものです。
基本問題さえ出来れば大抵の場合は応用が利くのですが、一般のテキストに載っている基本問題は易しすぎて物足りないのです。
ですので、それを補足するものとして練習問題があるのですが、この練習問題が問題集になっているケースが多く、それがテキストと同じ厚さなので、このあたりでみなさん嫌になってしまうのです。
柴山式の場合は、基本問題は練習問題も半分程度兼ねています。
公認会計士や税理士試験などを目指す以外は、練習問題は半分もやれば十分です。
1級の場合は練習問題を全部やる必要はないのです。
私は大手専門学校の問題集も見ていますが、あれほどの量は必要ないと思っています。
極端なことを言えば、基本問題だけでもかなり出来るようになりますが、基本問題は内容を削りすぎて物足りないので、練習問題を別にやる必要があるのです。
その場合は、奇数の問題だけをやるとか、半分やるだけで十分なのですが、問題の絞り方がわからない場合もあります。
柴山式の場合は最初から絞ってあげています。
練習問題を兼ねた基本問題は、最初は若干難しく感じますが、大丈夫です。
例題を勉強される方は誰でも最初は難しく感じるのですが、やっていくうちに徐々にできるようになってきます。
基本問題は過去問を少し工夫した形で作っているので、柴山式の例題を一通りやると、過去問の形式を少しやったことになるのです。
なので、本試験への橋渡しがしやすいのです。
柴山式の例題は、「例題」とはいいながら、基本問題プラス練習問題の厳選版です。
柴山式の1級テキストの例題は100ぐらいで、他に計算例という例題に匹敵するものもありますが、それも入れると160ぐらいあります。
工業簿記は約70あります。
この2つを徹底的にやっていただければ、一般のテキストや専門学校のカリキュラムで「基本問題」と言われているものと「練習問題」の半分ぐらいをやっていることになるのです。
なので、これを4・5回やってしまえば、市販の練習問題を丸ごと1回転させるよりも力がつきます。
市販の問題集は量が多すぎて、あれを1回転や2回転やってもあまり力がつきません。
本当は4・5回転ぐらいやらないといけないのです。
それならば、問題を半分に絞って、例題だけを5回転すれば、合格しやすくなるのです。
回によっては7割か8割ぐらい取れるようになるのです。
最低3回、平均4回、できれば5回転してほしいです。
例題を5回転すると必ず力が付きます。
柴山式の例題というのは、一般的なテキストや専門学校の基本問題に相当して、それと、練習問題の重要な部分を厳選して1つにまとめたものです。
なので、基本問題にしては若干難しいですが、やっていくうちに出来るようになります。
まったく手が出ないレベルではありません。
本試験の問題に通用するように例題を作っています。
しかし、例題をより簡単にしたものがあったらいいという希望が以前からあったので、例題を分解した「ミニ例題」というものを作りました。
これはどちらも160ぐらいです。
ミニ例題とはいえ、ベースは8割方例題から持ってきています。
あとは、例題でカバーしきれていない、テキスト本文の細かい論点を若干入れているので、実はミニ例題のほうが範囲が広く、設例からカバーしていて、練習問題まで入っています。
ただし、ミニ例題は、公文式のように1ページ完結型で、問題文が短いので、実践練習としては弱い部分があります。
なので、ミニ例題を一通りやったら、ほぼ同じような内容を総合問題化した例題をやっていただければ問題ないと思います。
例題と計算例を解いて合格している方は何人もいらっしゃいますが、例題よりもミニ例題のほうがカバーしている範囲が広いので、もしかしたらミニ例題だけで受かる人も出てくるのではないかとみています。
今、1級をお申し込みの方はミニ例題のPDFファイルが入っています。
ミニ例題は例題を小口化したようなものですが、ミニ例題を完璧にすれば例題を完璧にしたのに近い効果があります。
したがって、ミニ例題を2回転して、後半に例題を3回転しても、例題を5回転したのと同じ効果が得られます。
なので、私は今後の成果を期待しています。
例題が難しく感じている方は、ミニ例題から始めてもらってもいいです。
例題と計算例と過去問をしっかりやって受かっている方もいます。
柴山式の例題は一般的なテキストの基本問題と練習問題の厳選部分の2つを兼ね備えているのが特徴です。
もし、市販本や専門学校の教材で勉強されている場合は、基本問題を徹底的にやってください。
そして、その内容を突然聞かれてもできるようにしてください。
基本問題を完璧にすれば、練習問題を全部やる必要はないはずです。
被っている問題を1つやればいいです。
練習問題をやっている過程で基本問題ができるようになるケースもありますが、とても量が多いので、効率的ではありません。
基本問題をしっかりやって、練習問題を取捨選択してやるという方法が現実的という気がします。
そして、最後は答練などの本番形式で、本試験に直結するような出題形式に慣れましょう。
設例、基本問題、練習問題、答練、この4段階の問題を効率良く使い分けて勉強してください。
一番大切なのは、基本問題の徹底反復です。
これを軸に勉強していただければ、大きく戦略を外すことはないので、参考になさってください。
私はいつもあなたの1級合格を心より応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
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