他の方法がよく見えてしまったり、まだやっていないことがあるのではないかと思って他のことに手を出そうとするのですが、それは危険です。
実績のある教材であれば、それをきちんとやれば、ほぼ確実に結果は出るはずです。
それで結果が出ないということは、勉強のどこかに穴があるということです。
その穴を塞ぐという作業が大事なのですが、今、自分がやっていることに慣れてきてしまうと、マンネリ化してしまって、他のことをやりたくなるのです。
そのようなときには、リストを作ることをおすすめします。
たとえば、現在あなたが手がけている問題に番号をつけてリスト化します。
随分やったとは思いながらも、リストアップして“○”“×”“△”をつけてみると、△のものが多いことに気付くことが多いです。
“○”というのはスムーズに出来た問題です。
柴山式ならば、問題の各項目について、目次を見ながらでいいので、大きなテーマ毎に分けます。
そして、たとえば、問題1と問題2は費目別計算とか、問題3は製造間接費というように、そのテーマ毎に問題を配置します。
20から50くらいのテーマを作って、そのテーマに関する問題の番号などをいくつか配置して、あなたなりのリストを作ります。
リスト化したものが全部スムーズにできるようになれば、2級は合格レベルに到達しているはずです。
なので、次の試験には受かる可能性が高いですし、巡り合わせの問題で良い結果が出なかったとしても、次には受かると思います。
2・3回受けたら1回は受かるという状況にしなければいけません。
新しい傾向が出題されたり、よほど難しい問題が出た場合はしようがないですが、普通の難易度であれば合格できる状況にしておきたいです。
柴山式の場合は、テキストの問題が出来れば、合格率30パーセント程度の標準的な難易度の試験であれば合格できるように作ってあります。
これは柴山式に限らず他の教材でも同じです。
教材で出ている練習問題をリストアップして、“○”をAランク、“△”をBランク、“×”をCランク以下というふうに分類します。
全部の問題に○がつけば卒業ですが、○が付いてないところがあったら、そこを埋めないと新しいことをやってはいけないのです。
中途半端な状態で他にいってしまうから、いつまで経っても受からないのです。
まともに問題を解こうと思ったら、計算過程もスムーズにできないと“○”をつけることはできません。
試行錯誤してやっと解けたという状況は“△”です。
スムーズにできて“○”になります。
テキストのすべてに“○”がつくようにするのは、案外大変なもので、結構時間がかかりますが、逆に言うと、これだけでいいのです。
これだけできれば後はどうにでもなります。
テキストや問題集のすべての問題についてテーマ毎にリストアップをして、“△”をなくして、出題傾向や場馴れをするためのトレーニングとして総合問題や過去問を解きます。
基礎力さえあれば、総合問題は10時間か20時間やれば違ってきます。
1級と違い、2級の場合はある程度の基礎力があれば、総合問題をそれほどやらなくても受かる可能性があるのです。
2時間の演習問題をのべ5回ぐらい解くだけでも受かる可能性があります。
なので、まずは基礎力をしっかりつけましょう。
新しいことはやらないでください。
隣の芝生は青く見えてしまいますが、どのテキストも中途半端にしてしまうから受からないのです。
基本問題を完璧にすればかなりの確率で合格できますし、2級の基本問題を完璧にすることが、あなたの経理実務の基礎知識になるのです。
仕事に活かせるような知識にしたいのであれば、やはり基礎知識なのです。
試験のトレンドを追うことが悪いとは言いませんが、それだけでは実務に必要な知識は身に付きません。
柴山式の場合、工業簿記ならば15問から30問程度の基本問題を解いていただければ、だいたい受かります。
商業簿記ならば、仕訳が50前後、第三問対策としては本支店が1個とその他に2つぐらいやればだいたい受かります。
第二問は、次回は特殊商品売買が出題される可能性がありますが、それ以外にも試算表の作成だとか、過去には個別論点も出ているので、社債や固定資産などの個別論点をやっておけば良いのかなという気がします。
次回は特殊商品が危ないので注意してください。
新しいことはやらずに、今、手元にある問題をリストアップして、“△”のものがあれば、それを無くすことで本番でも十分戦えるはずです。
まずは、自分が手がけている足元の問題を完璧にしましょう。
私はいつもあなたの2級合格を心より応援しています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
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