ここまでの自分の努力を褒めてあげて、今日と明日ぐらいはゆっくり休んでください。
そして、次のステップに向けて頑張ってください。
簿記の勉強はこれからも続いていくと思うので、楽しんで簿記の知識をレベルアップさせていってください。
今回は全体的に標準的なレベルだと感じました。
柴山式の簿記検定の教材を8割方理解していただければ合格点を取ることは十分可能ですし、柴山式の問題を解き込んでいただければ9割は取れた試験だったと思います。
どの問題も柴山式の演習問題である程度触れているので、参考知識も含めて丁寧に勉強されている方は、見慣れた問題が多かったかと思います。
目標としては80点狙える問題でした。
製造原価報告書や組別総合原価計算や銀行勘定調整表などもテキストの本文に入っています。
滅多に出ませんが、知っていれば楽に解けるので、第二問は満点も狙える可能性がある問題です。
ですから、得意な問題に当たれば80点か90点は狙える内容です。
第一問の仕訳問題は、特殊商品売買関係が1個と、試用販売の手許商品区分法も出ました。
ここは解いて欲しいです。
試用販売では対照勘定法をやるケースが多いのですが、今回のように手許商品区分法ができると有利です。
本店集中計算制度で、これもそれほど難しい問題ではないので、きちんと仕訳をやっていただければ出来る問題かと思います。
第3問が少し頭を悩ませる問題ですが、貸方未払金というだけであって、あとは修繕引当金と修繕費を計上できれば問題ありません。
第4問は、創立費の支払と設立なので、ここもぜひ取っていただきたいです。
第5問は計算が面倒ですが、いわゆる社債の売却に伴う端数利息の処理なので、しっかり勉強していれば取れます。
なので、5つともすべて点が取れてもおかしくない問題ですが、1個ぐらいイージーミスしたとして最低16点は取りたいです。
第二問は、銀行勘定調整表を完全に捨ててしまったら出来ない問題です。
時々、自分の印象で、出題されそうな問題を勝手に選り好みしている傾向のある方がいるのですが、そういう方は、勉強をやっている割には結果がなかなか付いてきません。
それは、穴があるからです。
なので、テキストに出ているものは、勝手に判断せずに、基本的なところは一通りできるようにしておいてください。
銀行勘定調整表は柴山式のテキストにも参考資料として載せています。
これを2・3回チェックしておけばすぐに出来る問題です。
銀行勘定調整表は日商検定1級でも出たことがあります。
簿記2級では第三問で軽くでることが多いのですが、今回は第二問でメインのテーマとして出題されました。
柴山式のテキストをしっかりやっていれば簡単に点が取れる問題です。
ただ、知らないと0点になる場合もあるので、オールオアナッシングになる可能性があります。
ここをきちんと学習されていた方にとってはボーナス問題です。
出来ない場合も仕方ないですが、それでも半分ぐらいは取れないときついと思います。
だから、勝手な判断で範囲を狭めないで、例題などの基本的な問題はまんべんなくやっておいたほうがいいと思います。
第三問は、減価償却がやや難しいかなという印象があるかもしれません。
損益計算書の作成なので、表示が絡むと結構苦手になる人が多いですが、この機会に損益計算書の表示について慣れておくということも大事です。
減価償却の資料は月割計上の少し頭を使いますので落としても仕方ないですが、6割ぐらいは取れるかなと思っています。
目標は第一問が16点、第二問は取れれば満点も狙えますが、14点、第三問は少し厳しいので12点ぐらいです。
第一問と第二問がしっかり取れれば、第三問は10点でもいけます。
今回の第四問は過去に何度も出ている典型的な問題なので、満点を狙えますが、できれば16点は取っていただきたいです。
第五問は組別総合原価計算と損益計算書の問題ですが、解答用紙のほうに資料があります。
解答用紙も問題文の一部だという気持ちでやっていただければ、何とかなるかなと思います。
今回の問題は、丁寧にやっていただければ70点以上は十分可能です。
ただ、こういうときは点数が伸びない可能性もあるので、合格率は20パーセント台に落ちる可能性もあります。
人によっては難しく感じるかもしれませんが、丁寧に基礎力を身に付けている方は高得点を狙える内容ですし、銀行勘定調整表をしっかりと確認している方とそうでない方で差がついたかもしれません。
第二問は20点を取った方も結構出てくると思いますし、逆に2点とか3点という方もいるかもしれません。
自分の判断で論点を狭めて勉強している場合は、第二問はきついかもしれません。
だから、偏りなく、広く浅く勉強することも考えてみてください。
テキストの例題レベルの問題をしっかりとやることで、今回の問題は十分対応できたと思います。
いずれにせよ、目標は80点前後を十分目指せる問題です。
まずは基礎力なのです。
突飛なことをやる必要はありません。
今回も基本的な問題が多かったです。
柴山式の仕訳をしっかりとやっていただければ、5つの仕訳問題は全て出来てもおかしくないような問題でした。
基本的な問題を広く浅くがんばりましょう。
今回は良問が多かったです。
今回、第一問、第四問は満点が狙えます。
それ以外は6割から7割を取って、トータルで7割をとるという形になります。
次に簿記1級を目指す方や、もう一度簿記2級を受ける方もいらっしゃるかもしれませんが、いずれにせよ、私はあなたの簿記検定の合格や勉強をいつも応援しています。
明日以降のYouTube動画なども併せてご覧ください。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。
本当にお疲れさまでした。
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