皆さんこんにちは。柴山式・人生前向き半生紀、今回は第3話です。
当時はやっぱり一応体育会系なので、小学生といえども厳しく、そういうふうに躾けてくれる大人がいたのです。少年野球のチームで。かなりありました。
僕は板橋区に住んでいましたけれども、その板橋区の何とか町というところでも3つ4つあって、いい意味でライバル意識、競争心を持って切磋琢磨。監督もやっぱり礼儀にうるさいです。
きちんとユニホームを着ているかとか、或いは帽子をちゃんとかぶっているか。こんな風に横にしていたら怒られますし、グランド10周とか言われますから。私は何度グランド、10周まではいかなくても、3周しろとかグランドを回らされました。立って練習見ろとか、座るなとか言われたりとか、やっぱり厳しいです。
話を聞く時は、ちゃんと顔を上げて聞きなさいと、下を向くなとか、そういうところから教えてくれる場があったのでありがたいです。野球の場でも教わりました。
当時はチームがいっぱいあったので本業があるわけです、皆さん監督が。
例えば自営業の方とかサラリーマンの方とか仕事の合間に手伝ってくれました。それはそれでやっぱりいい時代でした。ボランティアでやってくれていました。
その中で私があるチームに属した時、小学校4年生か5年生位の時なのですけれども、その時の監督が花屋さんだったのです。近所の花屋さんで、一応知っているのです。
でもグランドではやっぱり厳しいのです。ちゃんとしろとか、気をつけとか、話を聞けとか、だらけているんじゃないとか。今日は集中力がないとか、そこで立って練習を見ていなさいとか。あとはノックも結構ボールが速いし、大人のボールだから怖いのです。
怖い監督というイメージがあったのです。僕が小学校4年生か5年生の時に、その前後ある時期、調子が良くて、6年生とポジション争いをしていた時に、わりと僕が試合に出ていたのです。
ある大きな大会があって、これも僕はスターティングメンバーでチームとして出場できると思っていた時に、スタメン発表のときに僕の名前が呼ばれなくて6年生が呼ばれたのです。
あれと思ったわけです。どう見ても僕の方が調子良くて、実力的に上だと思っていたのでショックだったのです。えっ!て多分顔に出ていたのでしょう。ベンチの隅っこでふてくされ気味にちぇっみたいな感じで。間違いなく僕はそうだったと思います、当時。
がっかりしていました。それを多分監督が見ていたのでしょう。試合が始まる前ちょっとした空き時間があるわけです。その合間の時間に監督が、柴山ちょっと裏に来いと。えっ!と思ったわけです。
これは怒られるかなと。下手すると、立って見てろ、座るなと言われてベンチの外で立って見てろと、それ位言われるかなと思ったのですけれども、監督が裏に来て2人になった。やばいなとドキドキしていたわけです。
どうしたかと言うと、監督はまず帽子を取ったのです。えっ!と思いました。帽子を取ってどうしたのか、いきなり何を言ったと思いますか。柴山、すまん、申し訳ない。先に謝られたのです。なんでと思った、怒られると思ったから。
実は今日最後の大会だと、お前とポジションを争っている6年生は今日が最後で今まで出たことがないと。最後にこの大きい大会に出て思い出を作ってやりたいのだと。
そして中学生になってまた頑張ってもらいたいので、今日はお前の方が今の段階では力が上なのはわかっているけど、お前はまだ来年があるだろうと。あの6年生は今日が最後だから、頼む今日はポジションを譲ってやってくれと頭を下げられました。
感動しました逆に。えっ!と思って。だから納得いかないことが、そういう理由だったのだということで、僕もニコッと笑って分かりましたと。よろしくお願いします、分りましたと僕もニコッと笑って答えました。
これすごいと思いませんか。リーダーシップとして。
普段怖い人がいざというときに、部下の1人が何だよ納得いかないよと思って少しモチベーションが下がり気味なのに気づいて、ちゃんと落ち着いた場所で2人だけで話をして、しかも誠実に目を見て、しかも頭下げることができるのです。
大人が子供に、です。すごいと思いませんか。
僕はこれを見て、この花屋のおじさんすごいなと思いました。
これは僕は今でも参考になっていって、色々なところで感性を鋭くすると学ぶことがいっぱいあります。リーダーシップというのは偉そうにすることではありません。
普段は厳しくてもいいけど、いざという時に部下の人、目下の人間がやる気が落ちそうになったら、それをちゃんとフォローしてあげる。自分がちゃんと説明すべきと思ったらきちんと誠意をもって説明できる、こういったリーダーになりたいです。
どうでしょうか、参考になりましたでしょうか。
これは大人になってから、上司部下、或いは先輩後輩、親子兄弟、先生と生徒どんな形でも参考になります。もしよかったら参考になさってください。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。
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