簿記1級といえば上場企業の決算に対応するような専門知識が入ってきます。
商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算、それなりに専門的な内容がはいってきて、ワクワクしている方もいらっしゃると思います。
日商簿記検定1級の勉強を一通りやると、日経新聞の会計記事もすごくわかりやすくなります。
実際、そういう嬉しい感想もかつて受講生の方から聞いています。
「簿記1級の勉強をすると日経新聞の難しいと思っていた用語がずいぶん理解しやすくなってよかったです」という話もあります。
なので、簿記1級に合格するかどうかということも、もちろんそれはそれで大事なのですが、その一方で、簿記1級の勉強をする過程で簿記1級の知識を身に付ける、勉強すること自体があなたの能力アップに繋がっています。
これはこれで大事なことだと思います。
簿記1級の勉強をするときに意欲が高すぎて、最初から完璧に理解しようとしてしまう人もいらっしゃいます。
あるいは、かつて簿記1級の勉強をしていて、なかなか簿記1級の勉強が得意にならずに苦手な意識のあるまま1回挫折したとか、それでもう1回トライしようとか、なかなか簿記1級の勉強がうまく進まない方、こういった方もいらっしゃると思います。
今日の話のポイントは、はじめて簿記1級を勉強する方だけではなくて、いままで簿記1級の勉強をしていて苦手意識のある方、この2つのパターンの方にアドバイスというか、おすすめをしたいのですが、インプットを初めてやる方、あるいはインプットをもう1回初心にかえってやり直す方、こういった方たちにおすすめしたいのは、最初から細かいところまで、隅々まで理解する必要はありません。半分以上抜けてもいいので、理解は3割ぐらいでいいです。全体の3分の1ぐらいなんとなく言っていることがわかればいいです。
気にしない。
半分以上わからなくてもいいです。
とにかく、今、自分は日商簿記検定1級の出題範囲のどのあたりをやっているのか、連結決算のどのあたりをやっているのか、「資本連結といわれているところをやっているのかな」とか、あるいは、未実現利益といって、本支店会計でいう内部利益なんですが、そういった利益の控除、「損益計算書の作成をやっているのかな」とか、何をやっているのかを大きな目で、少し上から、これは俯瞰すると言います、空の高いところから鳥の目で全体像を大まかに見る、地面の細かいところまで見なくていいので、高い空から大まかな全体像、前方後円墳の古墳みたいなものです、中にいると森みたいになってますけど、上から見ると鍵型の古墳になってますよね、大きな形を見ればいいんです。
今、自分はどういったことをやっているのかなと、大まかな流れをつかむ。細かいところにこだわらない。
細かいことは気にせず、まずは大きな流れ、「どんな勉強をするのかな」という気楽な気持ちで1回目のインプットをすることをおすすめします。
最初から全部覚えようとすると、やることがたくさんあるので嫌になってしまいます。
気にしない。
あなたの今の性格、能力、物覚えのスピード、いろいろありますよね、理解のスピードは個人差があるのだからいいのですそれで。速い遅いの問題ではないです。
あなたのペースでいずれわかるときが来ると信じて、まずはマイペースで、最初の1回目から完璧に理解する人なんていません。
そんな天才みたいな勉強法はしなくてもいいです。
まずは「どんな勉強をするかな」という、野次馬根性でもいいですし、気楽な気持ち。
勉強は長く続けましょう。
コツコツやって半年とかある程度継続する。
1週間だけ「ガーッ」と短距離走のようにやってしまうやり方だと疲れてしまうので、長く、ゆるゆるとまずはやってみる。
短期合格法とは言いながら、最初からあまりにも盛り上がりすぎると、必要以上に気合いを入れすぎると、短距離走と同じでエネルギーが切れてしまいますから、まずは気楽に、すこしずつ、自分のマイペースで、無理のない形で、半年以上勉強を続ける方が多いと思うので、半年1年勉強を続けるためには、今から毎日無理のない形でやっていきましょう。
あなたのペースで勉強すれば、いずれ簿記1級のマスターの可能性はあるわけですから。
簿記1級の勉強は無限にあるわけではありません。簿記1級の合格に必要な勉強は限られています。
それをあなたの性格にあった形でマイペースでやっていけば、いずれ合格レベルに近づく日が来ますから、焦らずに、まず1回転目のインプットは全体像を大まかに把握する。
細かいところは気にせず先に進みましょう。
私はいつもあなたの簿記1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。
PREV
おすすめ本「池上彰の18歳からの教養講座」
|
NEXT
第141回 簿記2級の合格報告が来はじめています!
|