なぜ、部下はあなたの話を聞かないのか?

前を向いて歩こう。

今回のテーマは、なぜ、部下はあなたの話を聞かないのか、こういったテーマでお話をしてみましょう。

そう考えると話し方が回りくどいとか、要点がはっきりしないとか、指示が不明確とかいろんな理由を言いたくなります。これは話し手の立場です。

そこでちょっとこんな感じで見ていきます。

実はこのタイトルは、私がつい最近もらったメールマガジン。いろいろなメールマガジンとかメールセミナーに登録したのでいろいろな会社さんからメールが来るのです。

この時はスピーチの話し方教室を運営されている会社さんからのPRメール、広告メールなのですが、そこで出たタイトルがこれです。

なぜ部下はあなたの話を聞かないか。とすると、スピーチ教室、話し方教室ならばここでくる次の話って上ですよね。話し方が下手だからでしょうと。あなたの話し方のテクニックを磨きましょう。これはこれで合っているのです。

話し方が下手だから。話す方。どう伝えるか。相手にうまく伝えましょうって話です。
これはこれで役に立ちます。ただし考えてみましょう。

例えば、あなたに話をしている上司が根本的に合わないとか、嫌なやつだと思ったら話聞きますか。いくら流暢に身振り手振りで話をされても、話し方うまいけど俺はあんたの話を聞かないよってなりませんか。

つまりテクニック以前に大事なことを見落としていませんかっていうところがありまして、物事には原則と技術ってあるのです。技術も大事。技術の先に来るのがやっぱり原則なのです。原則が適当な状況で技術をいくら磨いても、それは小賢しいだけであって。

テクニックを磨いてコミュニケーションが劇的に改善するっていうケースもありますが、それ以前に多くのケースは下なのです。
なぜ部下はあなたの話を聞かないか、そもそもあなたは聞いていますかという話です。

あなたが部下の話を普段ちゃんと聞かないから相手も聞かないので、こっちの方が大事で、多少話し方が下手だろうがなんだろうが、実は普段の行いが今あなたの話を部下が聞かない理由なのです。

これが本当の原則っていうものです。

根本原則で、コーチングが提唱しているのはこちらです。スピーチも大事だけれど、それ以前にあなた普段人の話を聞かないのに、あなたの話を聞かせようとするその心構えが間違っています。

その根性が間違っていませんかっていう話です。多いのです。自分の話をして気持ちよくなってしまって相手の話を聞かない。私もややもするとそういうところがあるのですごく分かります。

自分の話をした後、アドレナリンが上がって気持ちいいのだけども、相手が気持ちいいかは別なのです。相手が聞きたくない話を幾ら滔々とテクニックを使って話しても誰も聞いていないでしょう。まずは相手が聞きたい話かどうか。つまり相手の立場に立ちます。

口は一つかしかないけど、耳は二つあるって言います。コミュニケーションで大事なのは耳だっていうことです。つまり、どう話すかばかりやってしまうと、自分が相手の話を普段どう聞いているかちゃんと信頼関係を築いているかっていうところが大事です。

例えば、言葉は変ですが泥棒。人から物を盗んだ人が目の前にいました。その人に道徳を説かれたらどうしますか。素晴らしいスピーチ技術で泥棒に世の中は助け合いで奪い合ってはいけないよって言われたどうしますか。お前に言われたくないって思いませんか。

そこです。あなたに言われたくないよっていう状況をまずはクリアしない状態で幾らうまく話しても意味がないのです。まず重要なのは、話し方もテクニックの前にまずは部下との間の信頼関係です。ここの部分が独りよがりになっているケースが多いです。

自分は部下を信頼しているつもり、話を聞いているつもりでも聞いた後どうなっていますか。自分の体験談を話して自分で気持ちよくなっていませんか。指導していませんか。指導は減らしてみてください。その指導というのは、結構自己満足の指導なのです。

これはまた別のテーマになりつつあるのでやめておきますけど、まずは話を聞いているかです。上司が間違った指導の仕方をというのもあるのだけど、それは置いておいて、まずは話を聞いたつもりになっていないか。

聞いた後に被せていないか、相手の話を途中で切っていないか。

それは聞いたうちに入りません。

コーチングのスキルとしては、聞く力が足りない状態で幾ら話を磨いてもそれは無理です。聞いてはいません。聞いたふりです。話し方上手だなぁでおしまいです。

上手に話すことが一番重要ではないのです。
まず一番重要なのは、相手の話を聞いて相手が何を考えているか分かった上で話せば、多少下手でも部下はあなたの話を聞きます。

上手に話せば話すほど、イライラすることもあるわけです。
なので、たまたまこれは話し方教室のメールなので、話し方をうまくしましょうっていうテクニックは間違ってないのです。これはいい。

でもそれは前提として、まずはあなたが、上司が、部下の話を或いは目下の話、先生でもいいです。先生だって生徒の話をちゃんと聞かなければ指導できないです。

先輩後輩、全部同じです。親から子、親が子を指導する時に子の話をちゃんと聞いていますかということになります。昔みたいに子供が5人10人いて聞いていられないよっていう状況はある程度それは仕方ないかもしれません。

環境によりますが、今は子供さんが一対一みたいなこともあるので、話を聞く時間があると思います。
とにかく下の者の話をちゃんと聞いていれば、多少下手でも聞いてくれます。

あとは話を短くすればいいわけでしょ。そこのテクニックってそんなに難しくありません。
結論から先に言えばいいだけなのですから。

まずは自分が部下の話を聞いているかどうかです。或いは自分が相手の話を普段聞いているかどうか、聞く姿勢でいれば多分話は聞いてくれます。これは部下はって言ったので、スピーチっていうテクニックに限定するならば、またそれは別なのだけども。

なぜ部下があなたの話を聞かないのかっていうテーマだったので、そのテーマならば、コーチングの入る余地があるなと思ったのです。

話を上手にしようっていうのは、場合によっては本末転倒な方向性になる可能性があるので気をつけてください。そもそも、自分が話を聞いてくれない相手の話っていうのは聞きませんから、人間って。

自分の話を来てくれていない、いい加減な聞き方しかしないのに、自分の話だけ聞いてもらうっていうのは、それはおこがましいです。それは無理があります。お互い様ということです。コミュニケーション。ここが面白かったので。

話し方法を磨くのか、その前にちょっと待てよと。自分は部下の話をちゃんと聞いているか。相手の話をちゃんと聞いているか。まずは胸に手を当ててしっかりと考えます。

そして聞く力を一生懸命先につけた方がいろいろな所に応用がききますので、まず第一歩は本来ならば聞く力です。なんて話です。ご参考になれば幸いです。

上手に話そうとするよりも上手に聞こうとしましょう。やっぱり聞くということが先にきます。聞いた後に話すのです。
ということで信頼関係の上にコミュニケーションが成り立っているということです。

いつも私はあなたの成功を応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

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