勘定記入の締め切り方と、単位の書き方

今回は意外と教わる機会がない勘定記入の締め切り方と単位の書き方という基本的なルールについて解説します。

 

勘定科目というのは、たとえば「現金」「商品」「買掛金」「売掛金」「売上」「仕入」というような、個々の集計単位のことです。

現金勘定は資産なので、増えた場合はT字の左に記入し、減った場合はT字の右に記入します。

 

左側の金額(増加)の合計は15,000で、右側の金額(減少)の合計は9,000です。

そうすると、左と右それぞれの合計額が一致しません。

 

しかし、簿記の世界では必ず左右の金額を一致させます。

右側の合計は9,000ですが、強引に15,000と書きます。

 

右側の実体のある数字を見ると、2,400と3,600と3,000で合計9,000ですが、15,000に合わせるために架空の穴埋めが必要です。

これが「次期繰越」になります。

 

実務ではこの部分の金額は赤で書きます(朱記)が、簿記の試験では赤を使わないので、カッコ「( )」で表示しますし、白黒のテキストの場合は斜字体で表示させる場合もあります。

 

学習簿記では、赤で書けないものはカッコで表現します。

減少分の実体の数字9,000と15,000の差で、穴埋めは6,000となります。

 

これで終わりではなくて、次期繰越と書いたら来年の1行目も書くのがポイントで、「前期繰越」という部分にも次期繰越と同じ数字を入れます。

 

増加分15,000と減少分9,000の差額6,000が残高になるので、これを来年に繰り越します。

したがって、来年の1行目に「前期繰越」と、金額「6,000」までを書いて今年の仕事が終わります。

 

これが締め切りの手続きです。

ちなみに、一重線は合計の区切りで、年度の最後の締め切り部分には二重線を引きます。

 

二重線を境にして年度を分けます。

翌期の1行目も前の年のうちに書いておくのがルールです。

 

それと、表の単位の書き方についてですが、1行目に書いた単位は横線で区切られる部分までは省略しても構いません。

 

ですので、1行ずつ「円」などと書く必要はありません。

横線で区切られている間は1つの単位で支配されていると考えます。

 

そして、横線で区切った下は合計というふうに内容が変わりますので、ここで改めて単位を記入します。

 

そして、表の最後には二重線を引いて締め切ります。

二重線を引くということは「ここまででこの話はおしまいですよ」という意思表示です。

 

単位はそれぞれの区分の1行目に書いたら2行目以降は省略可能で、横線を引いて合計など内容が変わったら改めて単位を書くということを覚えておいてください。

ぜひ良かったら参考になさってください。

 

わたしはいつもあなたの簿記学習を精一杯応援しています。

ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

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