1級でも本試験で出る可能性が高いですし、本支店会計が出なくても、連結決算をやるときには本支店会計の考え方が基本にあるので、これをしっかりやっておけば違います。
本支店会計には3つのポイントがあり、大きな流れとしてはまず、本支店会計特有の決算の流れを理解します。
これは柴山式の2級講義でもやっていますが、それを踏まえたうえでの3つのポイントです。
1つ目は、今回お話する内部利益について。
2つ目は、照合勘定(本店勘定と支店勘定)。
3つ目は、本店における損益勘定の記入。
この3つは試験に出たときに鍵になりやすいです。
では、今回のテーマを見ていきます。
何がくるかというと、損益計算書ならば、期首の商品棚卸高と期末の商品棚卸高が売上原価で出やすいです。
あとは繰延内部利益の控除や戻入というのも可能性はあります。
本支店合併損益計算書を作らせるケースが多いので、その場合は期首の商品棚卸高と期末の商品棚卸高が出て、多分ここは配点がきやすいです。
本支店合併貸借対照表が出るときでも期末の商品棚卸高が出るので、やはりこれは大事なのです。
この表を素早く書く練習をしてみてください。
正解率が上がります。
書き方としては、表の左側の上から期首、期末の商品の残高になります。
上は、左から本店、支店、支店の未達です。
未達取引は忘れやすいので未達の欄も書いておきます。
そのとき、たとえば10パーセントの内部利益を付加する場合は、本店が仕入れたものを110で売っているので1.1倍になります。
110で仕入れれば、110を1.1で割って、いったん100に戻します。
原価の100に10パーセントを付加するというイメージです。
これを付加率といいます。
付加率なのか原価率なのかで違いますから、問題文をよく見てください。
本店から仕入れたものに10パーセントを付加するならば、1.1倍です。
支店が買ったものを1.1で割って、10パーセントをかければ内部利益になります。
これは柴山式の講義でも勉強しています。
1.1分の0.1と書きます。
この表のパターンを覚えてみてください。
今回のケースは本店における期首の商品棚卸高が400、期末が450です。
支店における期首の棚卸高が110で内部利益が10入っています。
この表のように、110の下に”△10″と書きます。
支店の期末棚卸高は165で、これも1.1分の0.1で、内部利益が15とわかります。
忘れやすいのが未達取引の事項で、今回は本店から支店に商品を55発送していたが支店に未達だったというケースです。
これを忘れないように未達の欄を作りました。
未達は55なので、1.1で割って50、さらに0.1をかけて5になります。
ということで、未達の内部利益は”△5″と書きます。
これらを書いたら、右端に集計をします。
合計は期首が本店400+支店110で510、内部利益がマイナス10なので500になります。
2級の場合は、期首については未達がないのが普通です。
期末の合計は本店450+支店165+未達55で合計670、さらに支店と未達の内部利益20を引いて650となります。
こういった形で表の下書きをする癖をつけてみてください。
これは、私が専門学校時代によく提案をして、柴山式の勉強をされた方は得意な方が多かったです。
本支店会計は苦手な人が多いのですが、柴山式の勉強をした人はむしろ本支店会計の出題を歓迎するのです。
まずはこれで得点をしましょう。
これで4点から6点取れる可能性がありますので、内部利益と期首・期末商品を効率良く下書きできるようにマスターしてください。
ぜひ、これを使ってみてください。
これがわかるようになると、本支店会計が出題して欲しいと思ってしまいます。
ぜひ、参考にしてみてください。
私はいつもあなたの2級合格を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。
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本支店会計は日商検定2級の第三問によく出ますし、2月22日の139回試験か、2月で出なければ6月の第140回で出る可能性が高い論点の1つなので、やっておきたい部分です。