今回の「頑張ろう日商簿記2級合格」は高田馬場の柴山会計ラーニング・セミナールームからお届けします。
今回は有名な「7つの習慣」の第1の習慣から自己啓発のスキルを引用して、影響の輪と関心の輪のチャートを参考にしながら勉強の方法について考えていきたいと思います。
この思考方法は簿記2級の勉強に限らず簿記1級や簿記3級、あるいは他の資格試験や仕事などの知識・技術・技能のアップにも役立ちますので参考にしてみてください。
まず、第1の習慣では何を言っているのかというと、1つは「主体性を発揮する」ということです。
まずは自分ができることと自分が関心はあるけれども自分ではできないことを意識して、自分ができないことに感情的に反応しないようにします。
自分が影響できないことに対して、怒ったり、嘆き悲しんだり、瞬間的に感情として反応してしまうという習慣を捨ててください。
反応するのではなくて、自分で行動・選択をする主体的な自由を手に入れるのです。
物事に対して自分自身で行動・選択をする自由がありますが、その自由を放棄してすぐに感情的になってしまうのは勿体ないです。
自分の行動で変えられることを影響の輪と呼びます。
影響の輪というのは小さいのですが、自分の関心があって、「こうなったら良いな」や「これに興味があるな」という関心の輪というのは大きいです。
この関心の輪のうち自分の力が及ばないものが「できないこと」です。
関心の輪の中にあるさらに小さい影響の輪が「できること」です。
人はできないことに対しても思うようにいってほしいと思ってイライラします。
例えば簿記の勉強を一生懸命して試験を受けた場合、関心の輪では合格がありますが、合格できないこともあります。
合格できない時というのは自分が勉強していないテーマが出た時です。
何が出題されるかは自分ではコントロールできません。
どんな問題を出すのかを自分から試験委員に要求することはできません。
影響させることはできませんので、どのような問題が出るのかは「関心の輪」なのです。
何が出題されるのか分からないのであれば、自分が努力をしてどこから出題をされても7割の得点ができるように努力をするのです。
自分の簿記の力を伸ばすのが「影響の輪」です。
もう1つの例としては、ある歌手のコンサートに誰かと行きたいと思っても、友達のスケジュールを無理矢理変えることはできません。
一緒に行こうと思っても、その友達がたまたまその日に別の用事があって一緒に行けない時に、それを無理矢理「一緒に行こうよ」というのは影響の輪の外であって、相手に対して失礼にあたることがあります。
このように、相手があることや周りの環境に依存することというのは自分の影響の外なので、ここに対して感情的になってイライラしたり必要以上に願望を主張してもしようがないのです。
自分の影響の輪の外のことについては仕方がないのです。
勉強も同じで、柴山式の簿記の教科書に問題が10個あって、それを解いてみたら問1・2・7・10の4つはできたけれども、3・4・5・6・8・9は間違えたという場合、現段階の自分の影響の輪の中にある問題は、できる問題(1・2・7・10)です。
できない問題が3・4・5・6・8・9です。
まずは自分ができることとできないことを見極めて、影響の輪にフォーカスします。
具体的には、1・2・7・10の4つの問題に正解したという自分の長所を認めます。
一方、できない問題3・4・5・6・8・9は影響の輪の外にあることですから、これに対してイライラしたり落ち込むことは無駄です。
影響の輪の外のことについて感情的に反応する癖がある人は勉強が進みません。
「なんでこんな問題ができないのだ」と言っても仕方がありません。
できないものはできないのです。
ですから、感情的にならず、淡々と捉えて、できるようにすれば良いのです。
努力をして少しずつ影響の輪を広げることに意識した方が健全です。
一気に影響の輪を大きく広げることはできませんから、1つずつ丁寧に取り組みやすいところから広げていきます。
この方法で勉強をするのが最も確実です。
従って、自分ができる限界(影響の輪)がどこなのかを見極めることが第1ステップです。
その時、できないものはしようがないので、それに対して感情的になって誰かのせいにしたり、教材のせいにしたり、何かのせいにするのではなくて、影響の輪を広げるためにはどうすれば良いのかを考えた方が建設的です。
これは仕事にも応用できるので、影響の輪を意識して、影響の輪を少しずつ広げるということを考えて努力を積み重ねてください。
これは簿記の勉強に限らず使えると思いますので、参考になさってください。
私はいつもあなたの日商簿記2級の合格、そしてスキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。
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