嫌なことがあった時にも、イライラしないコツ

今回の「前を向いて歩こう」は、自分が望まない環境の変化や自分にとって望ましくない結果が出たときに、イライラしたり怒ったり哀しんだりしなくて済むようなコツをお話ししてみたいと思います。

ただし、人間ですので100パーセント誰もがイライラしなかったり怒らないということはあり得ません。

私だって怒ることもありますし、イライラすることもありますし、がっかりすることもあるのです。

しかし、そのレベルを半分以下に抑えることができれば人生は楽になります。
例えば、これまでのイライラや怒りや哀しみを1,000のレベルだったとすると、その1,000を500に下げただけでもかなりの割合でストレスから開放されます。

そのように、イライラを軽くする1つの処方箋のようなものです。
これも7つの習慣の第1の習慣から得たヒントです。

例えば「テストの点が悪かった」「一生懸命営業したのに契約が取れなかった」「友達に裏切られた」「人から嫌なことを言われた」というように嫌な刺激があったとします。

私の場合だと、自著に対して嫌な書評を書かれることがあります。
私の本をきちんと読んでくれていないのに感情的で辛辣なコメントをする人がいます。

YouTubeの動画でもメルマガでもフェイスブックでも批判的なコメントがあります。
的を射た意見もあるのですが、良い気持ちはしません。

それ以外にも、講義のアンケートや普段の会話などでもイラッとするようなことを言われることがあります。

あるいは持っている株が下がったり、会社の業績が下がったり、お客さんからクレームが来たり、色々なことがあります。

そのクレームが自分のせいではなくて違う人の責任で謝らされるといったこともあります。
そういったときに、他責傾向のある人というのは本能的に防衛的な態度をとってしまうのです。

つまり、嫌なこと(刺激)に対して怒りとか哀しみで瞬発的に発散してしまうのです。
このような攻撃的な状態に自分を持っていくと疲れてしまいます。

これを毎日やっているとストレスが溜まるし、病気にもなりやすくなります。
では、どうするか?

人間ならば、刺激と反応の間に選択の自由があるということを知っておいてください。
動物であれば反応という態度しかないかもしれませんが、人間には理性がありますから選択ができるのです。

嫌なことがあったときにはすぐに反応するのではなくて、一呼吸おいて自分の行動を選択します。

主体的に自分の行動を選べるのが人間の特徴です。
例えば自覚という要素があります。

つまり、自分が今どういう状況に置かれているかということを、自分自身から離れて第三者の目で客観的に見つめます。

「自分はミスをして慌てているな」「不安に思っているな」など、自分の置かれている状況を一歩引いた状態から客観的に自分を見るのです。

その上で、現状から少し超えて、それを抽象的に違う状況として置き換える「想像」というものがあります。
頭のイメージを膨らませるのが想像です。

想像する力を持っていれば、今置かれている状況を自分の価値観や判断基準から見て望ましいかどうかというように、自分がこれから取る行動が原則に合致しているかどうかを判断することができます。

これが良心です。
すぐに怒らずに、まずは自分がどういう状況かどうかを一歩引いて見ます。

その上で想像力を働かせてイメージをします。
さらに、その状況に応じて次に自分が取る行動が価値観に沿っているかどうか良心に基づいて判断をします。

そして、最終的に自分が客観的に考えた自分自身の状況に従って、意志を持って行動します。
意志というのは自覚に基づいて行動をする能力のことです。

このように、「自覚」「想像」「良心」「(自覚に基づいて行動を起こす)意志」というものがあります。

意志の力というのは、怒りや哀しみのように他の刺激から受けた受動的な反応ではありません。

反応というのは他人任せの態度です。
人から何か言われるとすぐに怒りで反応するというのは、ある意味では対処しやすい人です。

失敗させようと思ったら怒らせたり哀しませれば良いのですから。
すぐに刺激に反応する人というのは感情的に操作されやすいのです。

そうではなくて、自分で自分の行動を主体的に選ぶのだったら、相手から挑発をされたり嫌な刺激を受けてもすぐに怒りに反応せずに、いったん落ち着いて自覚をして、想像力を働かせて、良心に従って、意志を持って行動します。

「自覚」「想像」「良心」「意志」という4つの要素に従って自分の行動を主体的に選択できるのが理性的な人間である所以です。

従って、この刺激に対して主体的な行動をとれる人になるというのが行動指針です。
刺激に対してすぐに怒りや哀しみで反応するのは誰でもできます。

しかし、理性的な人間として生活を豊かにするため、心からストレスを開放するためには、刺激に対して反応で返すのではなくて、落ち着いて「自覚」「想像」「良心」「意志」の4つの要素に基づいて主体的な行動を選択し続けてください。

これによって、あなたの生活習慣がより高い次元の自立という状態に近づくのではないでしょうか。

これは最も大事な第1の習慣に関する話だと言われています。
ぜひ参考になさってください。
仕事でも勉強でも人間関係でも使えます。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

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