今回の「頑張ろう日商簿記1級合格」は、個別問題にせよ、過去問などの総合問題にせよ、何回ぐらい解けば良いのか、合格に必要な目安についてお話をします。
私は1991年頃から簿記2級の講師をスタートして以来、会計やビジネス、それから自己啓発のようなものも含めて、何百回何千回という数で色々な方に指導をさせていただき、今年で28年目になります。
問題練習を何回すれば良いのか?というのは色々な方が悩むところです。
合格できる方と合格できない方の間には、これぐらいの差があります。
合格できない方というのは、問題を1回か2回ぐらいしかやりません。
受かる方というのは、最低3回、平均して4・5回はやっています。
大事な問題は大抵5回以上やっています。
5回解けばそれなりに記憶に残りますが、難しいものは8回ぐらいやったほうがいいので3~8回と幅を持たせました。
簡単なものだけであれば3回でもいいかもしれませんが、平均は5回ぐらいだと思います。
7・8回ぐらいできればベストですが、時間のない方も多いと思うので、平均5回ぐらいとして、難しいものや覚えにくいものだけは8回ぐらいやるほうがいいです。
平均5回ぐらい勉強すると、かなり習熟度が高まると思います。
では、それぞれの回ごとにどういう意識で問題を解けばいいのかということについてお話をします。
本来、これは有料セミナーでお話しするような内容ですが、今回は視聴者様のために使っていただけるようにお話をします。
各回で意識すべきことがあります。
問題練習に失敗する方というのは、1回目や2回目で全部解けるようになろうと思ってしまうのです。
漠然と「テキストのインプットをしっかりやれば問題が解けるだろう」というふうに勘違いをしている方が多いのですが、それはあり得ない話です。
いきなり問題が解けるほど世の中は甘くありません。
最初はできなくてもいいのです。
しかも、8割ぐらいできなくてもいいです。
1回目は80パーセントぐらいはできないものだと思ってください。
2割の○(スムーズに解けた問題)と、6割の△(一部間違えたもの)と、2割の×(ちんぷんかんぷん)という形になります。
私はこの○△×をAランク・Bランク・Cランクと呼んでいます。
スムーズに解けたものがAランク、間違ったりつっかえたりしたものがBランク、意味すらわからないものが×です。
1回目から全てできる必要はないのです。
できなくて落ち込んでしまう人がいるのですが、これは義務教育の勉強の方法が弊害となっていることが多いです。
失敗を指摘する先生はいっぱいいるのですが、できたことを取り上げて褒めてくれる先生は少ないのです。
どうしても間違いばかり目についてしまうのですが、間違いばかり指摘される教育を受けて育った人というのは、間違いに対して極度に恐怖を抱くのです。
そうすると「1回目から間違えたら嫌だな」というメンタルになるのです。
これが勉強の継続をストップさせる阻害要因となっているのです。
ですから、間違っても気にしないメンタルが必要です。
2回目も同じで、そんなに簡単にできるものではありません。
1回目2回目は間違えても構いません。
しかし、そんな中でもできる問題というのはありますので、2回連続でできた問題は卒業と考えます。
そうすると、3回目からはやるべき問題が減ります。
2回連続○になったものを除外して、少し減った問題を3回目でやります。
3回目は△と×を中心に解きます。
このときに、例えば1回目で△、2回目3回目で○になったものは、4回目では除外します。
回を重ねるごとに○の数が増えてくるので、やるべき問題が減ってきます。
4回目が終わった時点で△の3分の1が○にするつもりで解いてください。
多い人はこの時点で半分ぐらいが○になっていて、進歩を実感します。
そして、5回目になると△の7割ぐらいが○になって、×の7割が△になっているようなケースが平均的です。
しかし、そのようになっていない場合でも気にしてはいけません。
人によって走る速さは違うのです。
6回目も今までと同じように続ければいいだけなのです。
5回目ぐらいで全体の6割か7割が○になっていれば御の字です。
そして、6回目以降は残り少なくなった△と×を潰しますが、同時に○をもう一度解きなおします。
○を解いてみて間違っても、以前に2回連続で解けているので、すぐに思い出せます。
直前期ではもう一度○を解き直して記憶を掘り起こします。
このような感じで5回転以上のスケジュールを意識して解いてみてください。
これが王道で、大抵の科目はこの方法でOKです。
これは受験勉強にも使える方法ですし、他の資格試験でもこれで対応できると思っています。
さらに、学校の普段のテストもこの方法が点数を上げる王道だと思っています。
よかったら、この方法を参考になさってください。
私はいつもあなたの日商簿記検定1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。
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